細身な服=きれいめ。そんな方程式が常識だった世を生きた大人にとって、「ユルいきれいめ」な服は歓天喜地、まさにカラダも心も喜ぶ思いだろう。
ここでは「ユルいきれいめ」な服について、作り手からPRまでファッションに携わる5人の女性に聞いてみた。というのも、女性デザイナーがそういった洋服を手掛けることも多く、異性からみても高支持率だというから。その理由は何か? 我々の視点だけじゃわからない魅力が浮かび上がってきた。
「惹かれるのはコテコテよりもちょっと隙と遊び心のある人」
着用アイテム「マディソンブルー」のシャツ
デザイナーが愛してやまない、古着をベースにデザインしたシャツ。レーヨンとリヨセルのポプリン素材にはニドムバイオというヴィンテージ感を出す加工を施し、トロッとした色っぽい落ち感をみせる。さりげなく胸ポケも傾斜させ、大きめシルエットを引き立てているのも絶妙。
「マディソンブルー」デザイナー 中山まりこさん
昔から古着が好きで、メンズものをよく買っていました。そういったアイテムでフェミニンに着られるものがないかな? と思ったのがブランドを始めた理由のひとつ。そうして女性向けにエレガントなものを作ったら、逆にそのエレガントなテイストを男性が取り入れることの面白さにも気付いたんです。
同じ古着好きでも男の人は作り込みやルールに縛られがちだけど、それを引き算しながら楽しみたくなるのは、やっぱり女性ならではなのかなぁ。こちらのシャツも引き算の目線で作りました。コテコテよりもちょっと隙があるくらいのほうが、大人の男の人はチャーミングで素敵だなぁと思うんです。
PROFILE
’80年代より広告・雑誌・音楽など幅広いフィールドでスタイリストとして活動。2014年にマディソンブルーを設立、現在では女性人気だけでなく男性からも大きな支持を得るブランドに成長。
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