OCEANS

SHARE

朝原宣治さん考案「ヒップアンカー」の画期性

トレーニングを正しく、手軽に行えるようにするにはどうしたら良いのかと考えた結果、朝原さんは膝下を固定した状態で、身体を動かすのが最良だという結論に至った。
「例えばスクワットだと、トレーニング初心者は股関節をうまく使うことができず、膝関節に頼ってしまう傾向にあります。それだと上半身がブレやすいし、太腿前面や足首ばかりを使いがちなんですね。そのような人には、膝下を挟み込んで固定させた方が膝や足首が動きすぎることを防げるので、ターゲットとする筋肉にアプローチしやすいし、安全性も高いのです」。

そこで朝原さんは、ひとりでもトレーニングできる膝下を固定するためのマシンを作れないかと考えた。だが、このアイデアを実現するまでには長い歳月がかかったという。
「アイデア自体はすごく以前からあって、それをいろいろな人に伝えたんですけど、やってみますと言われたまま音信不通になったりして(笑)、全然モノにならなかった。膝下を固定するマシンが自体重をすべて支えなきゃいけないというのがネックで、もう穴を掘って膝下を埋めるしかないと思っていたので(笑)、できたときは嬉しかったですよ」。
これが朝原さん考案の「ヒップアンカー」。一般販売(24万円)のほか、この取材を行ったトライリングス三軒茶屋などで実践できる。
朝原さんのアイデアを生かしたマシンは、前後にクッションがついたプレートで膝下をガッチリ挟み込んで固定、その状態でトレーニングを行うというもの。「ヒップアンカー」と名付けられた。
「実際に膝下を固定してスクワットをすると、何も考えなくても、腿裏から大臀筋までがしっかり使えていることがわかります。膝下を挟んだままなので、片脚のスクワット(ランジ動作)も膝に負担をかけることなく安全にできますし、T字バランスも支持脚がぐらつくことなくしっかり行えます。これを使って階段の昇り降り運動や、脚を前後に振るだけでも、身体がスムーズに動くようになるんです」。

実際に使わせてもらったが、数分行っただけで、脚が軽やかに動き、歩くことが楽になって驚いた。力の使い方を意識せずとも、自然と動き方が変わっているのだ。
「でも、1度やっただけではすぐに自分の癖に戻ってしまうので、継続的にトレーニングをすることが必要です」。


4/4

次の記事を読み込んでいます。