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借金=悪ではない。金利に気を配ることが大事

鈴木淳也(弁護士)
--やっぱり3000件もやっていると、借金のネガティブな面をたくさん見てますよね。
でも決して「借金=怖いもの」ではないですよ。
--3000件もやっているのに?
はい。目的があり、家計の把握ができていれば。家やクルマ、みんな借金で買っているじゃないですか。「金利」と「柔軟性」さえ意識すれば怖がるものではありません。
--どういうことですか?
まず「金利」ですが、借りるときは必ず金利を含めた総額を計算すべきです。例えば消費者金融なら、100万円借りると15%まで金利を設定できます。年間15万円ですね。
--僕もそのくらいは計算できます。
もし月2万円ずつ返済したら、年間で24万円。利息を考えると、年間でたった9万円しか返済していないことになる。全部返すまでに相当の利息を払うことになります。
--それはちょっとまずいですね。
でも実際にそういうケースはあるんですよ。計画性が甘い。住宅ローンも含め、金利まで含めた総額を見て、返済プランを立てること。当たり前ですが、それが“賢い借金”の仕方ですよ。
--ちなみに、いくらまで借りられるんでしょうか?
キャッシングなら、総量規制で控除前年収の3分の1。つまり、600万円の収入があったら、200万円は可能です。でも、住宅や自動車は、総量規制は適用されません。
--どうしてですか?
担保がありますから。返済が厳しくても、住宅や車を売れるので高い金額を貸せるんです。
 

返せなくても「見栄」を張ってはいけない

鈴木淳也(弁護士)
--担保といっても、家を売るのは…。世間に示しがつきませんよ!
出ましたね、その考えこそ失敗の典型です。
--いやいや、誰だってそうでしょう。恥ずかしいじゃないですか。
「恥ずかしい」って何ですか? あなたが大切なのは世間の目ですか? 家族より世間が大切ですか? 見栄を気にして家族を苦しませる、借金の苦しみを味わわせても良いんですか?
--でも、ローンを返せず家を手放すのは……。
気持ちはわかります。でも、そのくらいの「柔軟性」が借金には必要なんです。さっき「柔軟性」を挙げたのはそういう意味ですよ。
--なんか手玉に取られている気がします。
それはあなたの考えが「よくいる人」の典型だからです。借金するときは、「もし返せなかったらどうするか」を考えておく。そして、いざそのときに柔軟に決断できるかが重要なんです。
--返せなかったらどうするか……。
「返せなくなったら終わり」と思いがちですけど、私から言わせれば屁でもないですよ。十分にやり直せます。
--そうなんですか?
債務整理も、実は社会的な信用をそんなに落とすものじゃない。最初から返すつもりがないのは絶対ダメですが、いざ返せなくなっても、あまり悲観的になってはいけません。
--返済できなくなったら人生ゲームオーバーだと思っていました。
返済不可は、絶望的な状況ではありません。むしろ、返済不可の際の知識を事前に学ぶのが大切。それも「賢い借金」に必要ですよ。もしよければ、次回説明しましょう。
--ぜひよろしくお願いします!
 
取材・文=有井太郎


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