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また近年、健康への関心が非情に高まっている。薬酒Barという店名のインパクトに対しての注目度も昔とは変わってきており、マスコミに取り上げられることも多くなっている。当面の目標は、3年以内に100店舗まで増やすことだそうだ。
「この事業を通じて目標としている理念があります。それをかなえるために、まずは資本力をつける、そして信用力を上げることが重要だと考えています」。(桑江氏)

薬酒・薬膳酒の普及など、さまざまな活動も行っている

その理念とは、「ふるさとの伝統と文化に貢献すること、家族・社会・世界の健康に寄与すること」。健康関連の事業で、医療機関でない場合はどうしてもうさんくさく見えてしまう。公的機関との関係をつくり、信用度を上げることがまず重要だと考えているそうだ。
そのための第一歩として、桑江氏は2016年に一般社団法人薬酒・薬膳酒協会を設立。講演活動や、薬草園などの運営、薬酒アドバイザー技能士の研修および技能検定に関する事業といった、薬酒・薬膳酒の普及と伝統療法の振興に資するさまざまな活動を行っている。
医師をはじめとして300人が集まる統合医療研修会(一般社団法人日本がん難病サポート協会主催)にも毎年参加している。
自分で自分の健康を守る、予防医学が注目されている。フィトテラピー(植物療法)の知識も、一般的に知られつつある。ハーブやアロマ、おばあちゃんの知恵と呼ばれるような民間薬、野菜なども利用できる。
もちろん現代医学を否定するものではなく、やみくもに自己判断すればいいというものでもないが、おのおのが健康を守るために、知識を身に付けるのは大切だ。薬酒Barもその1つとして、楽しく、おいしく利用できるのではないだろうか。
 
圓岡 志麻:フリーライター
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記事提供:東洋経済ONLINE


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