手間を楽しむことこそがキャンプの極意
Takahiroさんにとって、テントなどの基本的なキャンプギアはもちろん、料理に使うアイアンギアは絶対に欠かせない。
バックパックキャンプの場合は、45リットルのザックに12〜15キロの荷物をパンパンに詰めて背負う。大人数の仲間とワイワイ楽しむキャンプの場合は、12〜40リットルのアルミコンテナ5つほどの大荷物になる。
ギアは重いし、料理の下準備も必要、調理も後片付けも相当の手間がかかるのが、労力を惜しまない理由は何なのだろう。
「キャンプは基本的に手間を楽しむものだと思っています。コーヒーも、インスタントではなくミルで豆を挽いてドリップにした方が美味しいですよね? それと一緒です。ただ空腹を満たすだけならインスタント食品で事足りますが、手間と時間をかけた美味しさにこだわるから、家族や友人を笑顔にさせることができる。それが料理を作る僕のモチベーションになっています」。
Takahiroさんが絶品キャンプ飯をふるうようになったのは、かつて、「キャンプのときぐらい妻を楽させよう」と自ら料理担当を買って出たのがキッカケである。
当時作ったのはシンプルなカレーだが、それから十数年の間に料理本を見ては新しいレシピを学び、腕を磨いてきた。今では便利なクックパッドを使って、こだわり料理のレパートリーがますます増えているという。
だが、そんなTakahiroさんが次にチャレンジしたいと考える料理は、なんとも意外なものだった。
次なる挑戦は「コンビニ食材で絶品キャンプ飯を作りたい」
Takahiroさんがこれからチャレンジしたいキャンプ飯とは?
「こだわるキャンプ飯も楽しいですが、コンビニで手軽に買える食材にひと手間かけて絶品料理を作ってみたいんです。食材や出来栄えにこだわって作った料理の写真をインスタグラムに投稿すると、ありがたいことに『凄いですね〜』『憧れます!』といったコメントをいただけます。
でも、そのコメントは、どこか距離を置かれた感じもあるんです。それが、あるときコンビニ食材を使った料理をアップしたら、『コレなら真似出来そう!』『作ってみたらものすごく美味しかった!』という感想を多くいただいて。親近感を持っていただけたのかもしれません。それがすごく嬉しかったんですよね」。
目の前にいる家族や友達だけではなく、インスタグラムの向こうにいるフォロワーまで笑顔にさせようとするTakahiroさん。最後に、キャンプ歴15年のなかでもっとも印象的だったキャンプを聞いてみた。
「岐阜県の平湯温泉キャンプ場です。肉眼で天の川が見える場所なんですが、ここでみんなで地べたに寝転がり、流星群を眺めたとき。あれは一生忘れられない風景ですね」。
今では北は北海道から南は九州、海外は香港にまでたくさんキャンプ仲間がいる。その多くはインスタグラムで知り合った気の合うメンバーだという。今週末もきっと皆でワイワイと、日本のどこかでキャンプを楽しんでるはず。
Takahiroさんの今後は
インスタグラムで。空腹時に覗くとお腹が鳴っちゃうかもしれないので、ご注意をば。
ぎぎまき=取材・文