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では、実際の効果を見てみましょう。
人の「持久力」「スタミナ」「体力」といったものを推し量る重要なバロメーターは、「最大酸素摂取量」です。これは簡単にいうと、「エネルギーを生み出す燃料として、どれだけ多くの酸素を使えるか」を示す数値のこと。段階的に負荷を増していき、負荷を増してもそれ以上は酸素消費が変化しなくなったときの酸素摂取量が、最大酸素摂取量となります。
最大酸素摂取量は年齢とともに低下するので、最大酸素摂取量が増加するということは、身体能力の若返りを意味します。

HIITとほかの2種類の運動効果を比較

この最大酸素摂取量を、HIITとほかの運動とで比べた実験の結果を見てみましょう。
この研究では、「HIITグループ」「筋トレグループ」「有酸素運動+筋トレグループ」「運動なし」の4つのグループに分けて検証しました。

図の左側は実験(運動)前の若者グループ(18~30歳)と高齢者グループ(65~80歳)の最大酸素摂取量で、図の右側が12週間後の最大酸素摂取量の増加量です。
「運動なし」と書いてあるのは参考値のようなもので、12週間運動をしなかった場合の最大酸素摂取量の変化です。高齢者グループは変動がほぼありませんが、若者グループは最大酸素摂取量が低下していることがわかります。


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