“安くて美味い”はひとつの正義だ。が、低価格は言い訳の材料にもなる。一方、“適正価格の良品”は、自らのクオリティと真っ向勝負しており、それが、一般に“値が張る”ものだとしても納得される自信の証しなのだ。
特に、流行に流されないベーシックな男のアウターに、それは顕著。いいものの良さを、正々堂々と味わう。これも男の嗜みだ。
「アー・ペー・セー」のレザージャケット&デニムベスト
ひと言で言って「実直」だ。僕らがデニムを愛するブランドのひとつだが、デザイナーのジャン・トゥイトゥが生むブレない世界観は、何年経っても好きでいられる大きな理由。
例えば、カウハイドレザーのリブ付き革ジャン。トレンドのシルエットに揺さぶられない美しさを体現する。
得意のデニムを操ってのボアベストも同様。日本製デニムを丁寧に縫製、物の良さが滲む。ともに古着のような懐かしさと、現代の服らしいフレッシュさが同居。やっぱり「デニムに似合う」がうまいブランドなのだ。
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