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2019.09.05

ファッション

傑作だし、デニムに似合うし、サステナブルなグッチの「ホースビット シューズ」

オール・タイム・ベスト。つまり、今このときだけの傑作じゃない。1953年に「ホースビット ローファー」が登場して以来、カジュアル靴の頂点に在り続けてきたのがグッチの一足だ。
さて8月24日発売のオーシャンズ10月号について。本格的な秋ファッションの立ち上がりということで、多くの特集を企画している。例えばデニムに合う名品の数々をピックアップ。他にも「サステナブル」という視点で服を紹介している。実はこのホースビット シューズ、当初はこのどちらかの特集で紹介する予定だった。しかし迷ったのである。なぜなら、どちらにも当てはまるから。
グッチのアイコンのひとつ「ホースビット ローファー」に影響を受けた、2019年プレフォール コレクションの注目作。
グッチのアイコンのひとつ「ホースビット ローファー」に影響を受けた、2019年プレフォール コレクションの注目作。ヒールに刺繍されたゴールドのビー(蜂)がさりげないアクセントになっている。デザインの完成度の高さもさることながら、履き心地も抜群という逸品である。11万6000円/グッチ ジャパン 0120-99-2177
アッパーは季節感のある黒のスエード。そこに、僕ら好みのタフなラバーソールが装着されている。ブーツ感覚のミッドカットは、秋のデニムの装いにピタリと合う。もちろん歴史が証明してきた名品であることは冒頭に書いたとおり。
また、適度にカジュアル感のあるモコモコのライニングにはエコファーを採用。すなわち、サステナブルなアイテムとしてクローズアップすることも可能なのである。
でも改めて気付いたのだ。「本物には理屈を付けなくていい」ことに。ただそこにあるだけでサマになるし、説得力があるし、カテゴライズの必要がない。例えばザ・ビートルズはビートルズという音楽であり、ロックなのかポップスなのか議論することにあまり意味はないのと同じ。ちなみにグッチの「ホースビット ローファー」は、ザ・ビートルズの10年ほど先輩にあたる。
 
清水健吾=写真 柴山陽平=スタイリング 加瀬友重=文


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