物選びは、究極を言うと自己満足の範疇だが、何かを新調した際に、誰からも何も突っ込まれないという事態は、非常に寂しいものがある。誰かに「それどこの?」なんて言ってもらえたら鼻高々、「カッコいい」なんていただこうものなら天にも昇る思いだろう。
好みに男女の別を考えるのは、今どきではないかもしれないが、実際全方位ウケとは、その両端をカバーすること。したがって、男性にウケそうなもの、女性にウケそうなものを選んで身に着けていれば、完璧じゃないだろうか。そこで、最新の好感度大! な腕回りを考えてみる。
男ウケ代表は、真っ黒になった三角時計の名作。かのプレスリーが愛したことでも知られるミッドセンチュリーデザインの三角時計「ベンチュラ」。ダイヤル、ケース、ストラップまでオールブラックになった特別仕様が、ビームス公式オンラインショップと全店舗にて世界先行予約開始。これまでも何度か登場した特別仕様のなかでも、モード感満点の逸品だ。
女ウケ代表は、「香りの絆」と名付けられたコードアクセ。ディプティックお馴染みのオーバル型ケースに入るコードには、品のいい香りのマイクロカプセルが埋め込まれており、指でそれを潰すことで香るというもの。好みの長さに引き出してカットし、専用メタルパーツで留めれば、「香るブレス」になるのだ。6m(約30回分)が収納。香りは全3種類展開ゆえにお好みで。
例えば、愛車のハンドルを握る左腕にこの両者が鎮座。いざ、ハンドルを切ったときにフワリと香ったり、目に留まったりして注目を集めたら……などと思わずほくそ笑んでしまうのだった。
清水健吾=写真 柴山陽平=スタイリング 髙村将司=文