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2019.09.01

あそぶ

【試聴OK】気持ちいいサンセットに流しておきたい音楽

テーマに合わせた10曲を「iTunes」及びアップルミュージックから選び、リリースしていくコーナー。セレクターは、ビームス創造研究所 クリエイティブディレクターであり、ビームス レコーズ ディレクターの青野賢一氏。
海でも山でも、あるいは街にいても夏の夕暮れ時の空は思わず見入ってしまう美しさがあります。今回はそんなマジックアワーに合う楽曲をピックアップ。最後の2曲はやや夜の気配を滲ませて、時間の推移を感じてもらえる内容になっているかと思います。
ジャンル的には、穏やかなダブ、アンビエント、フォルクローレからチルアウト感のあるダウンテンポまでと、多岐にわたる内容で、選んでいる地域や年代も様々。夕暮れのひと時、すべてを忘れて夕日と音楽に没頭してはいかがでしょう。

Subaquatic Swerves / Tradition


1970年代後半から80年代前半にかけてイギリスで活動していた、ラヴァーズ/ダブ・グループ、トラディション。1980年リリースのすごいタイトルのアルバム『Captain Ganja and the Space Patrol』から、少し日が傾いてきた時間にぴったりの曲を。
 

Divination One (feat. Buckethead, Liu Sola, Skopelitis, Mick Harris, Jah Wobble) / Bill Laswell


鬼才ベーシスト、そしてアンビエント・ダブ・マスターとしても有名なビル・ラズウェルが、ジャー・ウーブルとのコンビにフィーチャリング・アーティストを加えて制作したアルバムからの一曲。マジック・アワーにハマる幻想的なナンバーです。
 

London Symphonic Orchestra Grand Debacle / Pepe Maina


ミラノ出身のマルチ楽器奏者、ペペ・マイナ。一貫して自身のスタジオでの宅録で作品を発表しています。「イタリアのマイク・オールドフィールド」とも称される彼の2011年のアルバムから、一曲の中にきちんと展開がある長尺極楽アンビエントをどうぞ。
 

From Memory / Suso Saiz


スペインはカディスの電子音楽家、ギタリストのスーソ・サイスが4月にリリースした、約2年ぶりとなる新作は全篇透明感に貫かれたアンビエント~ドローン作品。その中から、反復するギターのフレーズと穏やかなリズムがチルな雰囲気を醸し出す一曲を。
 

Kiok (feat. Barrio Lindo) / Uji


デジタル・ビート、クラブミュージックを通過した南米フォルクローレは、良質なリリースも多く、ここ数年で人気が高まりました。そんな一連の流れの中の一人がUji。ブエノスアイレス生まれのプロデューサーです。この曲はアーシーな雰囲気が夕日に映えそう。
 

Sunset Town (Dorian Remix) / Yogee New Waves


Yogee New Wavesの2015年リリースのEP『SUNSET TOWN』の表題曲を鍵盤奏者でシンガー・ソングライターのDorianがリミックス。一連の一十三十一仕事でも聴かれる、エルボー・ボーンズ的風味を感じさせるシンセのリフが最高です。いい曲。
 

Sunset (feat. Yuna Zaraai) / The Internet


The Internetの2013年のアルバム『Feel Good』に収録のスムースなナイス・ソウルナンバー。フィーチャリングボーカルはマレーシア生まれで現在はLAを拠点にするシンガー・ソングライターのユナ・ザライです。涼しい風が吹いてきた感じですね。
 

SUNSET / LUVRAW & BTB


トークボックスによるびしょ濡れサウンドがたまらないLUVRAW & BTB(現在は活動休止、LUVRAWは鶴岡龍名義で活動中)の2010年のファーストアルバムに収録の人気曲。サンセットの余韻と夜の訪れの間に聴きたいのはこんな曲です。
 

Distância / Marcos Valle


6月にリリースされたばかりのマルコス・ヴァーリの新作は、全篇AOR~メロウディスコといった面持ちの洗練された内容。ゆらゆらと体を揺らす心地よさがあります。その中から、とびきりアーバン&メロウなインスト曲をピックアップ。サウダージですね。
 

Dasht / Ariwo


ラストは、ピアノとスモーキーなビートが夜の入り口にふさわしいこの曲で。Ariwoはロンドンベースのキューバ人とイラン人からなるグループ。以前は4人でしたが今作では3人になっている模様。エレクトロニクスとアフロキューバンが融合した注目作です。
 
<プロフィール>

青野賢一
1968年東京生まれ。ビームス創造研究所 クリエイティブディレクター、ビームス レコーズ ディレクター。ファッション&カルチャー軍団ビームスにおける“知の巨人”。執筆やDJ、イベントディレクションなど多岐にわたる活動を展開中。
 
青野賢一=文


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