好きなもの、好きじゃないもの──。年を重ねながら引いてきた曖昧なその境界線を直感、うんちく、作り手の哲学……etc.
いろんな観点から改めて整理してみる。そこから見えてくるのは、アクセが楽しくなる「遊び心」、大人らしい選びとこなし。
やっぱいいよね、一流ブランドのクリエイション
HERMÈS エルメス
最新作を見るたびに実感するのは、プレミアムブランドの想像力だ。艶消しステンレススチールとマットブラックのPVD加工を施した質感のコントラストが面白いバングルは、メゾンの傑作ジュエリー「シェーヌ・ダンクル」を現代的に再解釈してソリッドに仕上げた「テトリス」シリーズのもの。歴史や伝統を重んじる一方で革新を忘れないメゾンの気概が見て取れる。
外見のみならず、そんな“中身”にも共感できるアクセってすごく素敵だ。だから同シリーズのリングと併せてアンサンブルで、というのもいいじゃない。
“色眼鏡”を捨ててフィーリング重視で選んでみる
PELLEQ ペレック
「それいいね!」。趣味のいい服や小物を見て、口をついて出る言葉。これって何も対同性に限ったことじゃない。例えばこの、デザイナーの大野京子さんが大人の女性に向けて手掛けるファッションブランド、ぺレックのネックレス。
革紐と組み合わせたトップはアフリカ産水牛の角から削り出したプレートを丁寧に磨き上げたもので、サイズ感もちょうどいい。1点1点表情が異なる点も実に男好み。性別という垣根を取り払うと選択肢は広がり、思わぬ出会いがあるかもね。
組み合わせ自由な重ね着け、その妙を改めて楽しむ
Top:AVM アーム
Bottom:MARIA RUDMAN マリア ルドマン
玄関を出る前、気分で手に取ったお気に入りのアクセ。上は鯨骨から着想を得たという柔らかな曲線が魅力のシルバーバングル。そして、下はトナカイのレザーに北スカンジナビアのサミ族に伝わる伝統的な刺繍を施したシルバーバングル。
無作為に選んだものが妙に収まり良く見えるのは、どちらもクラフト系で温もりのある佇まいだから!? こういう意外な発見もある重ね着けって、やっぱり楽しいのだ。
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