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特別なものではなくなっていく? 次第に記念日は二の次に……

子育て
「なぜ結婚記念日を祝うことを止めたのか」という質問に対する回答を見ていると、大きくわけて3つの理由が浮かび上がってきた。
●別のお祝いごとと重なったから
・「主人の誕生日が近いので、一緒に祝うことにした」(女性・37歳)
・「娘の誕生日と重なった」(男性・44歳)
・「子供の誕生日と重なっているため、別に結婚記念日として何かするわけではなくなった」(女性・37歳)
結婚記念日と家族の誕生日が近い、という人はわりと多い模様。何度もイベントがあるのも負担であるため、それなら一緒くたに祝うか、結婚記念日は何もしないか、というふうに落ちつくのは頷ける。
●子供が産まれたから
・「子供が産まれて生活が変わり、ゆっくりと祝う気持ちがなくなった」(女性・41歳)
・「子供の受験で忙しくなり、日にちすらわからなくなってしまったため」(女性・42歳)
・「子供ができてからは子供のお祝いのほうがメインになり、そちらにお金を使ったほうがいいと思ってきたので」(女性・41歳)
女性に多かったのがこちらの回答。子供を育てていたら、自分たちのことは後回しになりがち。時間的にも経済的にも、そんな余裕はないのだ。
●記念日自体を忘れるようになったから
・「忙しさにかまけて忘れるように」(男性・43歳)
・「一度記念日を忘れてからそのまま」(男性・41歳)
・「忘れがちになった。祝うというより外食したりする程度に」(女性・39歳)
そして、時間を重ねるにつれ、記念日自体を忘れてしまったという人も多かった。記念日を大事にするのは、初々しい時代だけ。ずっと一緒にいるふたりからすると、特別なことではなくなってくるのだろう。
これら3つの理由に共通するのは、夫婦間で「結婚記念日」という存在は二の次になったということ。回答を見ていると、子供やお金、仕事など、生活の中でほかに優先すべきものが増えてきたのだと見てとれる。これを踏まえると、結婚5年目に祝うのを止める人が多いというのも、育児や出世などで変化が起こりやすい時期だからだと予想がつく。
それは、夫婦にとって寂しいことだと感じる人もいるかもしれない。しかし、「日々の生活が大切。多くのイベントは不要に感じる。10年とか20年とかの節目のみでいいと思う」(女性・37歳)。生活を重ねて「何が一番大事なのか」に気づいたとも言えると思うのだ。
結婚記念日を祝わなくなっても、本人たちの言葉から不満は感じられない。夫婦にとって何が大切であるかは、夫婦それぞれで違うのだ。

ウルマ=文 アンケート協力=アイリサーチ


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