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2019.05.03

かぞく

離婚報告、最初に誰にした? 離婚経験夫婦から見えてきた男女差

「オーシャンズ X :幸せな離婚編」を最初から読む
離婚
「離婚した」という事実は、いつか誰かに伝わるものだ。積極的に伝える人もいれば、口が重くて言い出せない人もいることだろう。
でも、誰にもいわないなんてわけにはいかない。最初に報告したのは誰か? そこから、経験者が離婚をどう捉えているかがわかるかもしれない。30〜40代の離婚経験者200人(男女各100名)に問いかけてみた。
■離婚報告、最初にした相手は?
(全7項目から単一回答)
・自分の両親や家族 73.0%(男性71.0%/女性75.0%)
・友人 14.5%(男性13.0%/女性16.0%)
・相手の両親や家族 3.5%(男性3.0%/女性4.0%)
・上司 1.0%(男性2.0%/女性0%)
・同僚 0.5%(男性1.0%/女性0%)
・その他 1.5%(男性2.0%/女性1.0%)
・誰にも報告していない 6.0%(男性8.0%/女性4.0%)
 

妻に比べて夫のほうが、誰にも話さない傾向がある

圧倒的に多かったのが、「自分の両親や家族」。家族の話は家族に報告するということなのだろう。次いで多かったのが友人。事前に親友などに、相談をしているといったケースも多そうだ。
そして、いずれも女性の方がやや多い結果になっている。一方「誰にも報告していない」と答えた人は男性が4ポイント多かった点は興味深い。気恥ずかしさや遠慮からか、男性のほうが離婚した事実をしまい込む傾向が強いと判断できる。
他方、上司に真っ先に報告したのは男性だけで、さらに世代別に見ると、40代のみで、30代はいなかった。サンプル数が多くはないので一概にはいえないが、男性で年齢が高くなるほど、「上司に真っ先に伝えなくては」と考えてしまう傾向がありそうだ。
では、最初に報告する相手をどう決めて、どう伝えたのか。コメントを追ってみよう。
 
【自分の両親や家族】
「報告というより、離婚について相談していたので離婚届を出した後にすぐに話した」(46歳女性・福島県)
「口頭。大事な話なので、まず電話で行くことを伝えておいてから、実家へ行き、話した」(47歳男性・静岡県)
「もともと別居して実家に戻っていたので、今日出しにいくよとかそういう感じで」(41歳女性・神奈川県)
「離婚が決まったとき(離婚するまで1年半かかった)に成人した子供たちには口頭で伝えた。未成年の子供には受験間近であったので、進学後に伝えた」(49歳男性・京都府)
「子供の面倒を自分ひとりではみきれないので、協力を頼まなければならなかったから」(42歳男性・大阪府)
【友人】
「友人限定公開のSNSに書き込んだ。結婚生活の問題などを以前から書き込んでいたので、多くの友人に心配してもらっていたので報告しておきたいと考えたので」(34歳女性・神奈川県)
「誰かに話したくて、メールで伝えた」(48歳男性・大阪府)
「話を聞いてもらいたいと最初に浮かんだのが友人だった。ラインで先に報告した後、会って話をした」(48歳男性・福岡県)
「離婚を考えているときに相談にのってもらっていたから。最初はメールで、後日に会って(伝えた)」(44歳女性・埼玉県)
【相手の両親や家族】
「まずは、ちゃんと相手の親に報告しなければならないと思った。お会いして口頭で話をした」(35歳男性・神奈川県)
「近くに住んでいたのでふたりで直接言いに行った」(31歳女性・兵庫県)
「家に帰ったとき、すでに相手のお義母さんがいたので」(35歳女性・青森県)
【上司】
「口頭にて。会社への報告義務があったため、最初に報告した」(48歳男性・北海道)
「必要だったから」(47歳男性・静岡県)
【同僚】
「元々、離婚するまでのいきさつを話していましたし、相談もよくしていました。離婚した当日にちょうど同僚から別件ですが電話がかかってきたので報告をしました」(36歳男性・兵庫県)

見えてきた夫と妻の「相談」に対するスタンスの違い

ケースはさまざまだが、男性のほうが礼儀としての「事後報告」、女性のほうが相談相手への「結果報告」といった印象が強かった。また女性は複数人にメールやLINEで報告する人がいるのに対し、男性は特定の誰かにしか報告しないという差異も見られる。
このあたりは、女性が悩みを話したがり、男性はしまい込む傾向が強いというよく聞く傾向に従った結果なのだろう。いずれにせよ、妻にとっても夫にとっても離婚は人生の一大事であることに変わりはない。離婚というハードルを乗り越えて再び幸せを得るためには、逃げずに然るべき相手に話と筋を通すことが第一歩といえるだろう。
吉々是良=取材・文 石井あかね=イラスト アイリサーチ=アンケート協力


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