「ベストショットは父が撮る!」
残しておきたい我が子の成長。写真館に行ったり、カメラマンに頼んだりしてもいいが、やはり家族に向ける笑顔が最上。ならば父であるアナタがカメラを持ち、シャッターチャンスを狙おうではないか!
5〜6月に控える運動会は、子供のベストショットを狙うチャンス。スマホのカメラで撮るのもいいが、本格的なカメラを肩からぶら下げ臨みたい。そこで、カメラ選びからベストショットを撮るノウハウまで、プロのカメラマンにレクチャーいただいた。
話を聞いたのは吉澤健太さん。ファッション誌のみならず、一流俳優のポートレートや旅撮影、グルメまで撮る多彩なカメラマンだ。
まずはカメラ初心者のオトーチャンにオススメしたいカメラについて聞いてみると……。
「スマホカメラから本格カメラに移行したいと考えている人には、液晶モニターにタッチするだけで操作できるミラーレスタイプがオススメです。『絞り』や『シャッタースピード』『ISO感度』など、詳しい機能を知らなくても、タッチひとつで視覚的・直感的に扱えるので初心者にも優しいと思います」。
なかでも、オリンパス・キヤノン・富士フイルムが展開している機種は、レンズとセットで10万円以下のものもあり、コスパも良し。共通する特長は、小ぶりで自撮りもできて、Bluetoothと連携してリアルタイムでスマホに転送できたり、静音シャッター機能が付いていたり、動画も撮れること。カメラ初心者オトーチャンに優しい機能が満載なのだ。
ビギナーに優しい圧倒的な操作性
「オリンパス OM-D E-M10 Mark III」面倒な設定なしで驚くほどキレイに撮れるミラーレス一眼カメラが「OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III」。ボディ裏側のモニターを見ながら、ピントを合わせたいところをタッチするだけで素早くシャッターが切れるのは当たり前。
大勢の中からタッチするだけで自分の子供にピントを合わせられるのはうれしいポイントだ。運動会では、望遠ズームレンズによる撮影が大活躍するだろう。
11種類のモードを駆使できるコンパクト軽量カメラ
「キヤノン EOS Kiss M 」本機種の魅力はモードバリエーションの豊富さだ。「クリエイティブアシスト機能」を使えば、ぼかし加減や明るさ、色合いもタッチひとつで自分好みに設定できる。
接写でキレイに撮影ができる「クローズアップモード」、背景をぼかして人物を浮き立たせる「ポートレートモード」など、選べるモードは11種類。コンパクトな軽量サイズなので扱いやすいのも人気の秘密だ。
写真フィルムメーカーならではの豊かな表現が冴える
「FUJIFILM X-T100」写真フィルムメーカーならではの表現バリエーションを誇るのが「FUJIFILM X-T100」。機体上部のダイヤルを回すと、「Velvia」「モノクロ」を含めた全11種類のフィルムを模した風合いでの撮影が可能となる。
このほか、「アドバンストフィルター」モードでは、ジオラマ風に撮れる「ミニチュア」、特定の色だけを残して残りをモノクロで撮影できる「パートカラー」、レトロな雰囲気の「トイカメラ」など、17種類のフィルターから選んで撮影することができる。何気ない子供の姿を捉えた写真も、オシャレに仕上がること請け合いだ。
今回紹介したミラーレスカメラはスマホ撮影から本格カメラに移行を考えているオトーチャンに最適な3台だが、オーシャンズ世代なら是非これも……と吉澤さんが紹介してくれたカメラがいくつかある。
というわけで、次回は憧れの「ライカ」をはじめ、初心者でも使いやすい実用性とおしゃれさを兼ね備えたカメラを詳しく紹介していこう。
吉澤健太(フォトグラファー)
ファッション、インテリア、車、時計、旅……多岐にわたるジャンルから引っ張りだこのカメラマン。クリエイターのためのワークスペース「rakuda」を運営しており、クリエイター同士の交流 、情報発信の場となるワークショップなどの活動にも取り組む。カメラ選び、写真の撮り方、子供撮影など個人向けの依頼も請けている。
吉澤健太=写真(静物) 井出眞諭=写真(人物) 諫山由梨子=取材・文