ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。
今回は「Super GW」
新天皇即位の日となる5月1日を祝日とする法案が昨年のうちに閣議決定され、今年のゴールデンウイークは10連休。勤労者にはキラキラ輝く黄金の日々といえ、夢にまで見た地へ赴くチャンス到来となった。
周りにはアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロへ行く者や、メキシコの超ロングウェーブを目指す者、カリフォルニアの海岸線をフォルクスワーゲンのヴァンを借りて縦走しようとする者がいる。これまでは4泊6日がせいぜいだったハワイで、ホテルではなくコンドミニアムを借りて過ごすという家族も。ようやく慣れた頃合いに帰国するのとは違い、10日という時間は心に余裕を持てるためハワイの素の顔に触れられ、また違った旅の記憶を刻めるに違いない。
既に海外へのエアチケットは高騰していると聞くが、それは夢をかなえようと決め実行に移している人たちがいる証し。そして今回の祝日は今年限り。なおのこと「いつかやりたかった」ことを実現したいものである。
memoトランジットを要する旅は長い時間がないと実現し難い。たとえばナミビアへのサーフトリップ。現地へ行くために、まずはアジアや中東などで乗り換え南アフリカを目指す。そしてヨハネスブルクやケープタウンからナミビアのウォルビスベイへ。そこからナミブ砂漠に挨拶しながら大西洋を目指すと、世界屈指のサーフスポット、スケルトンベイにたどりつく。波の上質さは言うに及ばず。旅路で得られる経験すべてに長時間を費やす価値はある。
アラン・ヴァン・ガイセン=写真 小山内 隆=編集・文