連載「テクが手土産、日帰りDIY」
「Do It Yourself.」 第二次大戦直後にイギリスから始まった復興目的のムーブメントも、今や定番ホビーのひとつ。DIYテクニック習得を狙えるワークショップを開催しているスポットも少なからず存在する。未経験者からベテランまで、行けば必ず何かを得られるはず!
>連載「テクが手土産、日帰りDIY」を読む作業スペースと電動工具を含めたツール類が借りられ、DIYアドバイザーの依頼までできる「DIY STUDIO」。ワークショップも開催し、都内では貴重なDIY拠点として知られている(前回の記事は
こちら)。
過去に行なった木材工作×黒板塗料の教室を再現してもらい、素人でもチャレンジできるブラックボードの作り方を教わる。
今回、習得に挑むのは「プロユースの木材切断ツール」
個人だと所有するのさえ難しい、電動工具を使うのがポイント。「DIY STUDIO」ではスライド丸ノコやボール盤といった、本格ツールをレンタルできる。事前に講習もしてくれるので、扱い方をマスターする良い機会だ。
ブラックボード製作で主に学べるのは「電動丸ノコ術」。意外にもビギナーでも使いやすく、本格電動工具の基本とも言えるツールだというが、油断すれば当然大怪我をする。反動による跳ね返りに注意して作業に挑もう。
ブラックボードのベースに必要なのは厚さ5mm程度の板と約3cm角の材木。工具は借りられるので、材料と消耗品だけ持って行こう。「木材は表面が滑らかで塗料のノリが良い、シナベニヤをオススメします」(原さん、以下同)。
まずは適度なサイズを計測してマーキング
好みの大きさにカットするため、最初にベースとなる板を計測。今回は作りやすく、使い勝手も良い30cm×40cmのサイズに。「四隅がきっちり直角になるよう、丁寧に線を引いてください」。
板をしっかり押さえて電動丸ノコでカット
マーキングに従って電動丸ノコでカットする。板に刃を当ててからスイッチを入れると反動で跳ね上がり、事故に繋がるので注意。「刃が回転している状態で板に当てましょう。また、板をしっかり押さえ、体は半身に。電ノコから逃げるような姿勢で、万が一に備えてください」。
サンドペーパーで全体を磨く
カットした板の表面にサンドペーパーをかける。毛羽立ちをなくすことで、のちのペイントがしやすくなるのだ。
枠のカットはスライド丸ノコ。これならスピーディに完了!
3cm角の材木をカットして枠にする。縦用は長さ30cm、横用が46cm。それぞれ2本ずつ。ノコギリでも切れる太さだが、時短&カット面の正確さを追求すると、スライド丸ノコでの加工が望ましい。「固定されているぶん電動丸ノコよりは扱いやすいですが、油断しないよう」。
木工用ボンドで板と枠をドッキング
板の側面に木工用ボンドをたっぷり塗り、枠とくっつける。少し乾燥するまでは強めに押さえつけておきたい。クランプ(締め金)を使うのも手。
横木と縦木をビスで固定する
電動ドリルやインパクトドライバーによって、横木と縦木にビスを打ち込む。「木材が割れるのを防ぐため、ビス打ち箇所にはあらかじめ穴を開けておきましょう」。
角を整えてベースの出来上がり!
仕上げに枠の角をサンドペーパーで落とす。「木目に沿って角を重点的に磨きます」。
ノコギリ不使用だから、わずか1時間ほどでプレーンなボードが仕上がった。木材のカットはホームセンターでもオーダーできるが、本当にDIYを楽しみたいなら自分で挑むべき。本気感たっぷりの電動工具を使いこなせば、妻や子供たちから改めてリスペクトされるはず!
次回はちょっとしたブームとなっている、黒板塗料が登場。今回作成したボードに実用性を加えるぞ。
[ショップデータ] DIY STUDIO 住所:東京都目黒区上目黒2-12-8 電話番号:03-6715-6901 営業:10:00〜17:00 定休日:日曜・ 祝日(GW休暇、夏季休暇、正月休暇)www.fg-diystudio.com/金井幸男=取材・文、山田裕之=写真