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2019.04.20

あそぶ

キャンプ歴10年の男がハマる2年目のソロキャンプは、充実の狩猟タイムだった

アウトドアがかつてないほどに関心を集め、第2次キャンプブームの到来とも言われている。そんな中、ファミリーキャンプには飽き足らず、ソロキャンプを楽しむ男たちが、少しずつ増えているようだ。なぜ、彼らはあえてひとりになり、どのように楽しんでいるのだろう? ソロキャンプの達人にその魅力を訊いた。
プランニングディレクター
大野高広さん(37歳)

ソロキャンプ歴:2年
1981年生まれ、埼玉県出身。2018年、出版社ミディアム退社。’19年、広告代理業務を行うT.E.Nを設立。長年メディアに関わってきた実績をもとに、プランニングディレクターとして活動開始。ウェアやブーツはハンティングにも使えるタフなミルスペックを好む。
 

キャンプというよりもいわゆるひとつの「野営」です

キャンプ歴は10年以上。ソロキャンプデビューは2年ほど前の大野さん。そのきっかけが面白い。
「たくさんのギアを持ち込むキャンプスタイルに飽きていました。コンパクトで自分らしいキャンプを楽しみたかったということがあります。そして5年前に狩猟免許を取得してハンティングを始めたこともきっかけです。
一度座ったら立つのが嫌だという大野さんは、ドラムセットのように自分を中心に手の届くところにギアを配置する。イスの左右にコンテナを置き、その前に焚き火というのがマイベストポジションだ。
普段はチームでハンティングをするのですが、ソロキャンプをすることで早朝の単独猟が行えます。日帰りではなく、現地で一夜を過ごすことで、猟期の毎週末をたっぷりハンティングに充てることができるんです。それまではファッションとしてハンティングジャケットを“着て”いましたが、今は実際に“使って”います」。
山中で狙う獲物は鹿や猪といった大型哺乳類。山深い林道脇などにテントを張り、ひとりの時間を過ごす。
埼玉県東秩父の山中で獲物を待ち伏せしているときのカット。アメリカンカルチャーにも興味がある大野さんは、銃はアメリカ最古の銃器メーカー、レミントンのM1100を使っている。
「慣れない頃はムチャクチャ怖かったですよ! 日没後は鉄砲を撃つのが禁じられているのに、そういうときに限って猪が飛び出してきたり。でもキャンプをすることで、自分が狩りをする山を詳しく理解できます。先日も思わぬアクシデントに遭遇しましたが、死なない程度にキツい思いをして、ハンティングの経験値を上げていきたいですね」。
先日訪れた猟期最後のハンティング中、突然降ってきたように現れた鹿が、チームメイトの軽自動車に激突。フロントガラスを破壊するアクシデントが!
 
石井文仁=写真 高橋庄太郎=文 川瀬拓郎=編集・文


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