ラグジュアリーブランドのアイコンは特別だ。長い歴史に裏打ちされた誇りや矜持が覗き、普遍的な愉悦をもたらす唯一無二の存在。そこに隠されたストーリーを紐解く。第2回はJIMMY CHOO(ジミー チュウ)。あの星のスタッズについて。
第1回:
グッチの「GGパターン」カジュアルな星にプレミアムな輝きを与えた意義
ジミー チュウは1996年に設立された英国ブランド。マレーシア出身の同名デザイナーがロンドンでスタートしたビスポークのアトリエにルーツを持つ。
そのアイコンが、2008年に登場し、今やブランドの象徴的なモチーフとして輝く「スタースタッズ」である。
初めての「スタースタッズ」は2008年、ウィメンズコレクションで登場。2011年秋冬からスタートしたメンズコレクションでも「スタースタッズ」はアイコニックなモチーフとして採用されていたが、その第一弾はスリッポンスニーカーだった。
上質なカーフレザーのアッパーにメタリックな「スタースタッズ」を打ち込んだスニーカーは瞬く間にヒット。カジュアル主義の大人たちから圧倒的な支持を得る。
以降、形、色、構成を変えながらバリエーションを増やし、「スタースタッズ」はアップデートを繰り返してきた。昨年、10周年の節目には
“観測史上最も明るい星”として、10 種類の「スタースタッズ」とクリスタルスターをあしらったバージョンもリリース。こちらも大ヒットとなった。
2018年にリリースされた限定モデル 最新のスタースタッズの注目は?
10年以上の歴史とともに、ブランドアイコンとして成長していったスタースタッズ。それでは、今季の注目作にはどのようなものがあるのか? 調べてみると、出てきましたよ、興味深いのが。
ラバーエンボススターのシャワーサンダル
これからの季節に欠かせないサンダルにも「スタースタッズ」が。でもご安心を。ラバーのエンボスで表現しているので足は痛くないし、水にだって強いから。モデル名が「レイ」というのも、夏っぽくていい。フットベッドはパッド入りで快適な履き心地を約束する。
よりシックな「エンボスの星」
登場以来ジワジワ人気を集めているのが、レザーにエンボスでスターを表現したシリーズ。もはやスタッズは打たずに表現するネクストステージへ。グレーのカーフレザーはシボも際立ち、武骨な雰囲気だ。
かわいくて使えるスタースタッズの新色
トレンドカラーでもあるピンクを、柔らかな「SAKURA」カラーで表現した新色。そこに映えるのは、ソリッドなブラックとガンメタル、シルバーのメタリックミックス・スタースタッズだ。ボディバッグの「デリー」はコーディネイトの挿し色としても活躍してくれる。マチが深く、容量もたっぷりなので使い勝手は申し分なし。
キーケースの「マックスウェル」は、3つのカード入れと2つのスリットポケットを備える。財布使いするのもアリ。
今年、11年目に突入したスタースタッズ。その新作を見る限り、ブランドアイコンとしてさらなる輝きを増していくことは間違いなさそうだ。
高橋絵里奈=写真 松平浩市=スタイリング 菊地 亮=文