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2019.04.10

かぞく

父が傷つく“子供の言動”。そこには「理想のオトーチャン」になるヒントがあった

連載「隣のオッサンは青いか?」を読む
子供のいる36歳~44歳の男性100人に取った「今まで子供の言動で傷ついたことはありますか?」というアンケート。その回答は、悲哀に満ちたものとなった。
産まれたときには天使のようだった子供たち。しかし大きくなると、「パパは嫌だ!」と叫ばれ避けられ、その言動に傷つくオトーチャンたちが多数。しかし、その子供たちの発言や行動には、この先嫌われないためのヒントも隠されていた。
 
我が子といえど手厳しい。3分の1以上は「傷ついたことがある」
父親を指差す子供
●今まで子供の言動で傷ついたことはありますか?
・「ある」と回答 35%
・「ない」と回答 65%
全体の約3人に1人は「傷ついたことがある」という結果。酸いも甘いも知り尽くした大人が傷つくとは、よっぽどのことだろう。オトーチャンたちがショックを受けた、子供たちの言動とは?
 
子供は正直。辛辣な言葉を浴びせられるオトーチャンたち
子供の写真
「『パパ臭い』。仕事帰りの足の裏や、飲酒後の息を嗅いで。そりゃそうだ」(38歳)
「『お父さん嫌い』と言われた。懸命に育てているのに」(36歳)
「『パパに来てほしくない』と発表会で言われた」(43歳)
「こちらを無視して他の子供のお父さんとコミニュケーションを取ろうとした」(44歳)
子供はオブラートに包むということを知らない。ダイレクトな言動の数々に傷つきつつも、グッと堪えるオトーチャンたちの姿が目に浮かぶ。
また、子供が小学校の高学年になると「毛が薄い」(42歳)や「うるさい」(43歳)など、見下し鬱陶しがるような発言を受けた人も。思春期の子供を相手にするのはビクビクだ。
 
「母親には勝てない」と感じている人多し?
母親と娘

「『パパに言われたくない』と言われる。同じことを妻が言うときは話を聞く」(44歳)
「『ママが良い』とはよく言われる。もうすぐ3歳になる次男はママっ子で、最近は自分の思い通りにならないときは『パパ嫌い』とまで言うようになった。いちいち子供の言うことを真に受けないが少しショックは受ける」(41歳)
「『ママのほうが良い』。せっかく風呂に入ろうと思ったのに」(40歳)
「『ま”~ま”~』っと、母親が居なくなると泣き続ける」(44歳)
「子供がお父さんとは一緒に寝たがらないこと」(42歳)
仕事で構ってあげられない時間が多い分、家では子供とコミュニケーションを取ろうとする努力も回答からは垣間見えるのだが……。やはり母親のほうに懐く子供が多い傾向にあるようだ。「ママのほうが良い、パパは嫌だ」と子供に拒否されてしまったら、静かに身を引いてしまう気持ちも分かる。
 
「子供に拒否されるオトーチャン」にならないために
父親と娘
子供たちは何の気無しに感情をぶつけているだけだろうが、愛しい我が子に辛辣な言動を取られたら悲しいに決まってる。世の中には、なかなか厳しい扱いを受けているオトーチャンたちが多いということが分かった。
しかしここで「もうお手上げ」だなんて言ってはいけない。キツい言動の数々から、子供たちがより大きくなったときに“本格的に”嫌われないために、これから意識すべきことも見えてきた。
例えば「臭い」。こちらは子供が大きくなればなるほど嫌悪感を抱く可能性が高い。それなら家族といえど、エチケットとして臭い対策や清潔感を保つための努力をしてみる必要がありそうだ。くれぐれも「お父さんの服と一緒に洗濯しないで」なんて言われないように。
また、「母親には勝てない」といって子供とのコミュニケーションを怠ると、より子供との距離が開く原因に。「嫌がられるから……」と子育てを妻任せにするのではなく、子供と一緒にスポーツをしたり出かけたり、父親なりのコミュニケーションを楽しんでみるのはいかがだろう。
人を育てるということは、一筋縄ではいかないもの。子供からの手厳しい言動も、素直な意見として受け止めてみよう。すると人間としてひと回り大きくなったオトーチャンの背中に、自然と子供は憧れを抱いてくれるようになるはずだ。

ウルマ=文 アンケート協力=アイリサーチ


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