デニム業界は、いつも話題に事欠かない。ここでは編集部が注目したユニークなお店やアイテム、最新モードまで、さまざまな視点からデニムトピックをプレビューする。
雨ニモ風ニモマケズ……デニムにもアウトドアを
デニムという素材は不思議だ。古き佳き時代を再現したヴィンテージデニムがある一方で、ストレッチや防水機能を付加した進化系デニムもある。このコム デ ギャルソン・オムのGジャンは、その両方の美点を兼ね備えた希有な1着。形は言わずと知れたヴィンテージのセカンド型で、素材は3レイヤー構造の防水デニム。雨にも風にも負けないGジャンなのだ。
街着としても大推薦!フィッシャーマンズデニム
その人気は、今や日本を越えて世界へ広がっているオアスロウ。長年にわたりビームスとユニークな協業商品を提案してきたが、今シーズンはフィッシャーマンとデニムの融合を図ったコレクションを発表。’80年代を連想させるデニムのブルー×ベージュの組み合わせは、渋カジ世代にドンピシャ!
試食しよう!“ごんぶと”と“ばりかた”
原宿店の2周年記念モデル“ごんぶと”と“ばりかた”。スラッシュポケット仕様のワークパンツをベースに、ブランド史上最太に仕上げた「ごんぶと」と、あまりの硬さに、職人がハンマーで叩きながら縫製したという、カッチカチの「ばりかた」。規格外の記念品をぜひご賞味あれ。
お待たせしました! キム・ジョーンズによるコレクション第1弾
今シーズンから、ディオールのメンズ アーティスティック ディレクターに就任したキム・ジョーンズ。彼が日頃からヴィンテージのリーバイス(セカンド)を愛用していることは有名なエピソードだが、そんなキムのデニム愛が炸裂したセットアップがこちら。さまざまな色みを用いて施された刺繍のデザインは、メゾンが誇るクチュールの刺繍の裏側をあえて表側にして見せたもの。精緻な職人技を駆使して多様性を表現した、今春の最強デニムだ。
ついに来るか!?ブーツカット&初めましてのサンダルカット
長らく姿を見かけなかったブーツカットが復権の予感!? そして、ご一緒に新しい波、サンダルカットのお見知りおきを。
左は、サンダルと合わせてラフにはくことを想定した、新感覚なフレアシルエットのサンダルカット。アメカジはもちろん、サーフスタイルにもピッタリ。
右はリー伝統のブーツカット「102」を忠実に再現。裾に向かってフレアするシルエットはブーツのみならず、実はスニーカーとも好相性なのだ。
刺激的な音楽と加工に酔いしれてみるかい?
数あるトップメゾンの中でも、デニムの完成度、充実度では他の追随を許さないディースクエアード。今シーズンは、’80年代に活躍したロックミュージシャンたちにオマージュを捧げたコレクションを展開している。色気のあるシルエットはそのままに、パンクの要素をプラス。細かいダメージ加工が美しい“音の匂い”がする1本だ。
話題のワークウェアブランド「ワークマン」のデニムって?
業務用の作業着を出自とするワークマン、ここ最近リリースしているアパレルの完成度がすごいという噂。フレンドリーすぎる価格と機能性で、ファッション的にも高い評価を得ているのだ。これら3D立体裁断のパターンと高い伸縮性のあるデニムのコンビネーションは、一度はくとヤミツキになるほど快適。ぜひワードローブに加えてみて!
鈴木泰之=写真 星 光彦=スタイリング 増田海治郎、黒澤卓也=文