かつてリーボックにはRAC(Reebok Advanced Conceptsの略)と呼ばれる特別なデザインチームが存在していた。
80年代中期から後期には、アメリカを始めとした世界中でリーボックのシューズはカジュアルシーンを席巻していたが、パフォーマンスシーン、すなわち、実際のスポーツにおけるシェアを高めることが急務となり、このチームが結成されたのである。
THE PUMPテクノロジーを開発したポール・リッチフィールドや、これまでにスポーツシューズの歴史に名を刻む、数々の名作をデザインしたスティーブン・スミスもメンバーに名を連ね、ここから巣立って他ブランドの中心的な存在となったデザイナーや開発者は少なくない。
このデザインチームは、ハニカム(蜂の巣)から着想されたヘキサライト、シューズと足が一体化するフィッティング&サポートシステムであるインスタポンプを搭載したインスタポンプフューリーといったプロダクトを誕生させるなど、リーボックというブランドがパフォーマンスシーンで躍進する大きな原動力となっていったのである。
そんなRACの未公開アーカイブや日本初上陸となる貴重な作品が集結する期間限定ミュージアム「Reebok 90s House」が、2019年4月5日(金)〜 4月14日(日)までの期間限定で原宿B-SIDEにおいて開催される。
会場内には未公開のアーカイブが展示されるほか、90年代のファッションシーンやクリエイター達をインスパイアしてきた作品が多数登場。会場内ではワークショップスペースも設置される。
さらに、渋谷〜原宿を中心とするストリートカルチャーシーンで活躍するアーティストやスケーター達から愛されているNYスタイルのピザ専門店「PIZZA SLICE TOKYO」が「Reebok 90s House」とのスペシャルコラボを決定。喫茶スペースにて1990年代に大流行したピザトーストを、「Reebok 90s House」オリジナルレシピで提供。香り豊かなコーヒーとともに楽しむことができる。
スニーカーの歴史をリードしてきたリーボックが大切に保管し続ける、まさにカルチャーそのものを展示する「Reebok 90s House」は、スニーカーマニアのみならず、アーティスト、クリエイター、ファッションラバーなど多くの人々の心をくすぐり、1990年代という時代をインスパイアする貴重な空間となるはず。
90年代はリーボックのみならずスポーツシューズが飛躍的に進化した時代であり、今回の「Reebok 90s House」は、その足跡を網羅し、中核となったプロダクトが数々展示される予定だけに、必ず訪れたい。
[イベント詳細]「Reebok 90s House」期間:2019年4月5日(金)〜 4月14日(日)開館:11:00〜20:00場所:B-SIDE(東京都渋谷区神宮前5-11-2)入場無料南井正弘=文