連載「テクが手土産、日帰りDIY」
「Do It Yourself.」 第二次大戦直後にイギリスから始まった復興目的のムーブメントも、今や定番ホビーのひとつ。DIYテクニック習得を狙えるワークショップを開催しているスポットも少なからず存在する。未経験者からベテランまで、行けば必ず何かを得られるはず!
古材をもっとシブく見せるワックス術とは?
4月21日(日)にアンティーク風マルチスツール製作のワークショップを開催するレインボー倉庫横浜。当日と同じ材料、道具を使い、
前回はスツールを完成させた。今回はさらに完成度を上げるべく、ワックスによるエイジング加工に挑む。
経年変化した風合いを人為的に演出する……。プロや業者でないと難しいと思われがちだが、実はDIYビギナーでも比較的イージーに可能である。必要なワックス、塗布するための下準備など、基本的な必須要素を身につけよう。
DIYフリークに知られる名品を準備
使用するのは、DIY愛好家の間では常識と言ってよいブライワックス。扱いやすく、塗るだけで木材に深みを出せる傑作ワックスである。いくつかのバリエーションが存在するが、古材でも発色するよう、濃い色みのウォルナットをチョイスした。
紙やすりで木の表面をならす
いきなりのワックス塗布はご法度。特に古材は表面の凹凸が激しいため、均等に塗れず馴染みにくいのだ。下準備としてスツール全体に紙やすりをかけるのが望ましい。「組み立ての時点でも必要ですが、軍手を忘れないでください。毛羽立っている状態だとトゲが刺さりやすいのです。摩擦運動するやすりがけだとなおさら重要です」。
木粉を刷毛で丁寧に払う
ペンキ塗りの感覚でワックスをのせる
刷毛に少しワックスをつけ、ペンキやニスと同じ感覚で塗り込む。木目に沿うのが原則で、溝があるなら刷毛を縦に使って深部まで行き渡らせる。
乾いた布で拭き取りつつ磨く目に見える部分を塗り終えたら、乾いた布で拭く。こうすることでよりワックスが馴染み、うっすら光沢も出てくる。「パイル地の布は木に引っかかりやすく、表面を毛羽立たせてしまうので避けましょう」。
塗らない部分もあるので注意床や収納物への色移りを避けるため、天板の裏や底面は塗らない。組み立ててから塗布するのは、ワックス不要部分が分かりやすいからだ。「ブライワックスは比較的早く乾きますが、それでもしばらくは色移りの恐れあり。見えない部分は塗らなくてもOKです」。
リアルなエイジング加工を実現ヤスリ掛けから木粉落とし、塗布、磨きを経て、ハイレベルなワックス使いが果たせた。単純に塗るだけでは得られない深い満足度も収穫のうち。木材はワックスによって大きく表情が変えられるので、色々と試してみると面白いだろう。
日帰りDIYを楽しみたくなった諸兄は、レインボー倉庫横浜へ。料金、時間などの詳しい情報は同店の
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[ショップデータ] レインボー倉庫(横浜) 住所:神奈川県横浜市南区山谷92 電話番号:045-516-5910(有限会社ティープラスター)https://rainbowsoko.com山田裕之=撮影 金井幸男=取材・文