デンマークで生まれ、欧米でもブームになっている「ヒュッゲ」という価値観。居心地のいい空間と時間、またそれらを作ることで得られる幸福感を指す。本場デンマークの「ヒュッゲ」は、お気に入りのイス探しから始まるらしい。
「カッシーナ」のブラックレッドアンドブルー ラウンジチェア
オランダの歴史的家具デザイナー、ヘーリット・トーマス・リートフェルトによる1918年の代表作「レッドアンドブルー」が、シックなカラーリングになって登場。ブラックで染色されたビーチ材フレームは木口がホワイトに、そして座と背はディープグリーンという絶妙なカラーリング。オリジナルにはなかったクッションも追加できるようになり、快適性も格段にアップ。
「ディーゼルリビング」のクラウドスケープチェア
大きなクッションに包まれているかのような座り心地がほかにはない一脚。実はディーゼルリビングの家具はイタリアを代表する家具ブランドのひとつモローゾと協業で作っているので、見た目の良さだけでなく、座り心地の良さも別格なのだ。張り地はリネン(写真)やデニム、レザーなど数種類から、そしてクッション材はポロエステルファイバーとより柔らかさを強調したダウンの2種類から選べる。
「アルフレックス」×「フェリージ」のマレンコ
1971年の発売以来、アルフレックスのロングセラーかつマスターピースといえるソファ「マレンコ」。かつてN.ハリウッドとコラボしたり、アパレルメーカーからも人気のこのソファが新たにオファーを受けたのは、創業45周年を迎えた、イタリアのフェリージ。お馴染みのキャンバス素材でフェリージのシンボルカラーであるイエローのカバーを大胆に纏い、バッグ同様にパイピングはレザー仕上げになっている。
「フジエイ」のニーチェアX ロッキングShikiri
1970年に誕生した、日本を代表するラウンジチェアの「ニーチェアX」。今回新たに追加された「Shikiri」シリーズは、コンパクトに折りたためる従来のデザインはそのままに、張り地をアップデート。丈夫で静電気が発生しにくい綿生地は、綿織物で有名な滋賀県・高島市の工場で製作。糸の先染めと繊細な織り技術による柄は、写真の「障子」のほか、「簾」「格子」など和がテーマになっている。
山田秀隆=写真 窪川勝哉=スタイリング 押条良太(押条事務所)=編集・文