アンケートを取れば、一定数必ずいるであろう。「バッグは、荷物を入れるため仕方なく持つが、本当は手ぶらがいい」派が。
彼ら(我ら)を喜ばすのは、小さいバッグではない。「持ち運べる服」だ。これが機能的でなかなか格好いい。「非手ぶら派」にも本気ですすめたい。
「ハローズ エクストラファイン」のジャケット
手ぶら派の究極ともいえるトラックジャケットがこちら。見よ、この底なしの収納力を。前身頃の裏地は、通常ポケット位置として馴染み深い箇所だが、裾周辺の未開拓エリアに着目している点に喝采を送りたい。
またこれが、フロントを閉めたときにファッションとして成立するゆったりシルエットなのも合点がいく。ちなみに表地はコーデュロイ。もちろん荷物を入れなくてもキマる。ソーイの伊藤壮一郎さんと、クリエイティブディレクターの南貴之さんが作るブランドと聞けば、なるほど納得である。
「テアトラ」のパンツ
設立以来、その機能性の高さとスタイリッシュな佇まいから、注目を浴び続けているテアトラの名作「ウォレットパンツ」。こちらはふっくらしたシルエットが特徴のトラベル推奨タイプ。パッカブル仕様でもある。
「オンブレニーニョ」のバッグ付きスウェット
反則のようだが間違いなく手ぶら可能。便利なのは、ポーチがフロント側に配置されている点だ。目の前で管理できれば、貴重品の紛失も減少するに違いない。「大人子供」を意味するブランド名どおりルックスも面白い。
渡辺修身、鈴木泰之、蜂谷晢実、高橋絵里奈(清水写真事務所)、比嘉研一郎=写真 星 光彦、来田拓也、松田有記=スタイリング 髙村将司、いくら直幸、今野 壘=文