誰が言ったか、ノーミュージック、ノーライフ。もちろんノームービーもお忘れなく。いかにファッションと映画&音楽が結びついているか。我々もそこに乗じて、いろいろな形で、映画&音楽愛をしっかり表現していきたい。
「ディースクエアード」のレザージャケット&デニム
今季のプレコレクションから感じられるのは、パンクロックの精神。セックス・ピストルズのおかげで、ライダーズは、今やバイク乗りだけでなくパンクロッカーをも象徴する。そして、細身のストーンウオッシュ調デニムも不可欠な相棒だ。ディーン&ダンが、そのスタイルを21世紀仕様にチューンナップ。ジップを開いたときに見える「CAUTION」の文字が無二のセンスだ。
「ヒステリックグラマー」×「ザ・クランプス」のブルゾン
音楽や映画などのカルチャーを取り込む点においては右に出る者はいないといっていい、東京ブランドがタッグを組んだのが、レジェンダリーなガレージバンド「ザ・クランプス」! 惜しみないロゴ刺繍を施したスカジャンでその深い愛情を表現。生半可な気持ちじゃ着れないぜ。
「ブラック ウィドウ」のニットと「ボンサイ」のトートバッグ
’90年代カルチャーを牽引した映画『トレインスポッティング』へのオマージュ2品。ユアン・マクレガー扮するレントンが着用していた服を意識したゼブラ柄のニット。そして、映画のキーワードをロゴにしたトート。
「スロウガン」のカットソー
この柄を見てピンときた人は相当マニア。生前、カート・コバーンが実際に着用していたアーカイブショットを入念に研究。色とボーダーのピッチをできるかぎり忠実に再現したものなのだ。ボロボロのデニムと合わせちゃいます?
「スリーピージョーンズ」×「デヴィッド リンチ ファンデーション」のパジャマ
時代的にズバリな連続ドラマ「ツイン・ピークス」で有名なデヴィッド・リンチは、瞑想による平和への取り組みを行う財団も運営。利益の20%を活動に充てるコラボパジャマで、いざ瞑想を。
「ネクサスセブン」のスウェット
それぞれ、ヒットしたサスペンスムービーで重要なアンチヒーローをリアルタッチに描いてプリントしたラグランスリーブスウェット。あまりにもツウな人選に、財布の紐が緩みそうな同世代諸君。その気持ち、よくわかるわー。
「タカヒロミヤシタザソロイスト.」のパーカ&シャツ
パーカのモチーフは、デザイナーが愛してやまないカート・コバーンとコートニー・ラブ。サブポップのアーティストを中心に撮り続けたチャールズ・ピーターソンの写真を全面に。
同じく、カート愛に溢れたチェックシャツは、デザイナーが幼少期に愛用していたという「J.プレス」とのコラボ! 自身の形成に繋がる2つの要素が集結した思い入れの強い1枚。
「マインデニム」と「ワコマリア」のブルゾン
上●カート・コバーンの元パートナー、コートニー・ラブの写真を中心にグランジを彩ったグラフィックなどを所狭しとコラージュ。それだけでも気持ちは、20年前へとタイムスリップ!?
下●ブランドを牽引する森敦彦さんの根底にあるのは、レゲエ。特に多用する「ROCKERS」ロゴは、有力なレゲエレーベルの名称でもある。この単語がプリントされた本作も、こう見えてレゲエの魂を宿す。
渡辺修身、鈴木泰之、蜂谷晢実、高橋絵里奈(清水写真事務所)、比嘉研一郎=写真 星 光彦、来田拓也、松田有記=スタイリング 髙村将司、いくら直幸、今野 壘=文