デザインや色柄が自分好みのものでなければ着たくない。でも、袖を通して違和感や不快感を感じる服は、もっと着たくない。大人になり、服選びで変わったことの1つが、誰かに見せるためよりも、自分が心地良く満足できるかを大切に思うこと。そこで、厳選。とびきりの素材で作ったベスト・オブ・キモチイイ服。
「オーベルジュ」のスウェット
糸に余計なテンションをかけず、たっぷりと空気を含ませながら、ゆっくりと編み立てた吊り編みスウェット。何といっても持ち味は、モッチリ&ふっくらの優しい風合いにあり、思わずウットリとするほど。
と、ただでさえヤミツキ確実なのに、こちらは肌に触れる裏起毛にカシミヤを使うことで、さらなる気持ち良さを実現した一級上のシロモノなのだ。加えて、その特別な着心地を最大限に楽しめるよう、ゆったりとカラダに沿うフィットとなっており、このシルエットによってもリラックス感が増幅。
昨シーズン、ブランドのデビューコレクションで登場し、早速ファンが続出していることから、今季も販売が決まったのだとか。超がつくこだわりのモノ作りで知られるスロウガンの小林 学さんが手掛け、早くも業界のうるさ型を唸らせている注目株と聞けば、もはや疑う余地などない逸品だとわかるはず。
「ジ エルダー ステイツマン」のニット
いわゆるラグジュアリー系ブランドのそれとは一線を画すポップなカシミヤニット。手染めによるネオンカラーと、スター柄のインターシャは、LA発のブランドの真骨頂だ。極上の肌触りと相まって気分も上々!
「ルクシー」のセットアップ
吸水性&放湿性の高い機能素材のシルク。敬遠しがちな光沢を抑えた独特な質感は、日常使いを提唱する気鋭の仕事。街着にも活用可能なグッドデザインゆえに、セットアップでもバラでも活躍必至だろう。
「バナナ・リパブリック」のニットとジャケット
これからの時代、自分だけではなく、「地球環境に優しい」という気持ち良さも大切。“バナリパ”のリサイクルポリエステルのニットは、石油使用やCO2排出量、廃棄物抑制に気遣いつつ、優しい風合いも実現。ニットジャケットはオーガニックコットン製。意識の高い諸君のユニフォームとしたい。
「ヴィンス」のパーカ
センスの良いカシミヤアイテムにも定評のあるLAブランドからは、メキシカンパーカ風の大胆なストライプ柄が施されたカシミヤ製の一着を。大好きな海男のテイストを最高の感触で堪能したい。
「マーガレット・ハウエル」のニット
スコットランド製の上質なコットンカシミヤを使用。その発色の良さと艶に、えもいわれぬ上質感が。何枚でもワードローブに備えておきたい。そんな、ベーシックなクルーネックニット。
「マディソンブルー」のシャツ
春夏に活躍すること間違いなしのシルクリネンシャツ。ヴィンテージのディテールに敬意を表しながら、現代のエッセンスを注いだ、奇をてらうことのない1枚を、素肌にさらりと纏えば、色気までも醸し出せそうだ。
渡辺修身、鈴木泰之、蜂谷晢実、高橋絵里奈(清水写真事務所)、比嘉研一郎=写真 星 光彦、来田拓也、松田有記=スタイリング 髙村将司、いくら直幸、今野 壘=文