颯爽と歩きながら携帯電話片手に商談するビジネスマンが憧れの的だったのは、すでに遠い昔のこと。いまや「歩きスマホ」と言えば、誰もが顔をしかめる迷惑行為となっているわけだが、バリバリと働く男ならたとえ歩行中であっても、メールや電話の着信に対応せざるを得ない場面がきっとあるはずだ。
そこでオススメしたいのが、Origami Labs(オリガミラボ)が開発したスマートリング「ORII(オリー)」(実勢価格/約2万5000円)。スマートフォンを触ることなく、電話の応対はもちろん各種テキストメッセージのやり取りなどもできる便利なガジェットである。
意外とクリア。骨伝導スピーカーにより耳に直接音が伝わる
スマートフォンを触らずに、電話やテキストメッセージのやり取りができるデバイスと言えば、Apple Watch(アップルウォッチ)のようなスマートウォッチを連想する人が多いかもしれない。また、ハンズフリーで電話の応対ができるデバイスとして、すでにBluetooth接続のマイク付きイヤホンを活用している人もいるだろう。
今回体験したオリーは、機能的にみればスマートウォッチとマイク付きイヤホンの中間にあたる存在と言える。写真を見ればわかるように、最大の特徴は指輪型のデバイスであること。スマートウォッチのようにモニタは搭載されておらず、振動と音声によってコミュニケーションをとる仕組みになっている。
形状だけでなく、使い方も非常にユニークだ。オリーには骨伝導スピーカーが搭載されており、リングをはめた指を耳にあてることで、内耳に音声を直接伝えるのである。
初めのうちは、指をあてる位置調整に戸惑ったものの、慣れてしまえば予想以上にクリアな音声が伝わってきた。
リングには着信に応答する操作などに用いるボタンや、発声をひろうマイクも搭載されているので、スマートフォンを取り出さずに電話の応対ができるというわけだ。ノイズキャンセリング効果もあるようなので、スマートフォンやイヤホンに比べ、騒がしい環境下でも聞き取りやすいように感じた。
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