「Pepper」の開発にも携わった林要氏が、約3年をかけて新たに開発した“家庭用”ロボット「LOVOT(ラボット)」(グルーヴエックス)。2体セットで約60万円という高額ながら、発表直後から問い合わせや予約が殺到しているという。
子供の遊び相手としてはもちろん、自身のために新たな癒しを得たいと思っているオッサンたちにとっても気になるラボット。はたして、どのようなロボットなのか? 発売前のプロトタイプに触れる機会を得たので、その感想をレポートしよう。
「役に立たない」ことが目的のひとつ。ラボットの存在意義とは?
“家庭用”ロボットと言えば、掃除や洗濯などの家事を補助したり、介護のアシストをしてくれたりするヘルパー的な存在をイメージする人もいるだろう(実際、ロボット(ROBOT)という造語には“労働者”という意味が含まれている)。
その点でいうと、このラボットを「ロボット」と呼ぶことは不適切かもしれない。なぜならラボットは「役に立たない存在であること」を、コンセプトのひとつに掲げているからだ。
身長43㎝、重量約3kgと小型犬程度のサイズになっているラボット。写真を見ればわかるように、ヒトやイヌなど特定の生物をイメージさせない、独自のデザインになっている。おそらく、ほとんどの人が「カワイイ!」という第一印象を持つはずだ。
この形状からもわかるように、ラボットの存在意義はズバリ「愛される」こと。イヌやネコのように、ペットとして共に暮らし愛されるために必要な要素が、小さな体にギッシリと詰め込まれているという。
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