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プロも高揚する未体験の感覚
グラベル・MTB搭載のパックラフトで激流を下る



手際よくバイクを分解したら、背負ってきたパックラフトに空気を入れる。じつはパックラフトの収納袋は空気入れを兼ねており、ギュッと潰すようにすると簡単に空気が入る仕組み。仕上げに口で息を吹き込めば、立派な舟の出来上がりだ! 岩肌に打ち付けられたときに舟の表面を傷つけぬよう、バイクのペダルなどの場所を見極めて固定したら準備は完了。パックラフトを川に浮かべ、冒険の第二章が幕を開ける。


「じゃあ行きましょう。ここは漕いで行った方がいいですよ」。先導するのはラフティングのスペシャリスト2人。約10kgのバイクを積み込むと、パックラフトは左右に揺れやすく不安定に。とくにサイクリストたちはバランスを取るのにひと苦労でアワアワしてしまう。
平井さんと宝利さんも自転車を積んでのパックラフトは初体験だが、さすがは勘所を素早くつかんだ様子で、すかさずサイクリスト2人にアドバイス。バランスを取りながら停止するコツを教えたり、「パックラフトは岩場に強くないから、できるだけ川の中央を通るルートにしましょう」と声をかける。


そして4人は天竜川いちばんの難所へ。平井さんと宝利さんが交代しながら、進みやすいルートを切り開き、サイクリスト2人はそれに必死でついていく。流れに飲み込まれそうになりながらも、水しぶきとともに歓声が上がる。「ヒャッホウ!」「ハハハハハ」。気づけばみんな笑い声の混じった雄叫びをあげていた。


約10kmの激流を走破し、無事ゴール! ゴルフ トゥーラン TDI ハイラインでの夜明け前のドライブから始まり、バイクでのロングライド、そしてパックラフトによる激流下り。3つのギアを乗り継いだスペシャルチームのチャレンジは、大成功で幕を下ろした。
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