ファッションを軸にライフスタイル全般への好奇心が止まらない。高い感度と鋭い観察眼を持った熊谷隆志が日々直感する瑞々しい「お洒落」をモノ・コト・ヒト、全方位的にピックアップ。誰に何をいわれようが、オーシャンズ世代の先頭をただ突っ走るオトコを、今月も追いかけてみた。
ネサーンスの秋冬のテーマは「アスペクト・オブ・リアリズム」。ミリタリーやハンティングなど、クラシックで実用的なスタイルを、日常的に着やすく落とし込んでいます。
特にアウターは充実していておすすめ。代表的な2着を俳優の淵上泰史さんに着てもらいました。
出会ってすぐにオファー!? 熊谷がひと目惚れした男
熊谷 映画『アウトサイダー』を見ていたらすごく気になる日本人俳優がいて、それが淵上泰史さんでした。とにかく目がいい、顔がいい。それでぜひともネサーンスを着てもらいたいと思って、今回モデルを務めてもらいました。思ったとおりすごく似合っています。淵上さんは19歳のときに、写真家のブルース・ウェーバーに気に入られてモデルをしたことがあるらしい。やはりあの巨匠が見いだしただけのことはあるね。近々大ブレイク間違いなし! と僕は思っています。
淵上 『アウトサイダー』は出番が少ないのに、きちんと評価してくださってうれしかったです。1カ月くらい前に初めてお会いしたとき、「今度、何か一緒にやろうね」と言っていただき、すぐにこの撮影のオファーが。やはり仕事ができる人は行動が早い。ブルース・ウェーバーさんもそうでした。これからはアニキと呼ばせていただきます(笑)。ぜひ、また飲みに誘ってください。
シックに着こなす「ネサーンス」のアウター
ミリタリーをベースにしたコートは、イギリス軍のヴィンテージがイメージソース。
チェック柄のこちらはハンティングジャケットがベースなので、ポケットがたくさん付いていて便利。海外だとセットアップでフォーマルに着たりするので、ネクタイを合わせても。
ハイネックのジップアップジップを開けて、インナーとのコーデを楽しみたい。
永遠の定番チェックニットやアウターとも合わせやすい赤のチェック。
脱ぎたくなくなるフリース着心地抜群のフリースがシャツジャケットに。
真冬に似合うラベンダーニットは、カラーとショルダーのジッパーがポイント。
二度おいしいリバーシブル僕が大好きなイエローでブルゾンを作りました。
軽くて着心地抜群のコートこのコートと同じ柄のパンツ&バッグもあります。
熊谷隆志(くまがいたかし)
1970年生まれ。渡仏後、’94年スタイリストとして活動開始。’98年以降はフォトグラファーとしても活躍。自身のブランド、ネサーンスを手掛け、パーソナルショップ、ウィンダンシーを運営する。また数多くのブランドやセレクトショップのディレクションにも携わり、ファッションからクラフト、ワークショップなどのモノ・コトを通して、本質的な“ウェルビーイング”を提案する。趣味はサーフィン。グリーンライフにも造詣が深い。
熊谷隆志=写真・スタイリング 砂原由弥(UMiTOS)=ヘアメイク 町田あゆみ=編集・文