深い集中、濃い時間を生み出す
自分の思考だけがすべての世界
山根氏が利用するのは、例えばアトリエを離れた出先での仕事シーン。「QC35 Ⅱ」最大の武器、圧倒的なノイズキャンセリング機能が特別な一人きりの時間を与えてくれる。
「いつどこであってもノイズキャンセリングをオンするだけで外界から遮断。自分の思考だけの世界に。雑音だらけのカフェですら、気持ちいいプライベートスペースに早変わりです」。
iPadにデザインデータを入れ、常にアップデートの意識がある彼にとって、無音のシチュエーションが自分で生み出せるのは非常に好都合。より優れたアウトプットを求めるのに、今やノイズキャンセリングが欠かせない。
「初めて触れたときは衝撃でした。ソロキャンプに行ったり、防音ルームに篭ったりなど、わざわざ作らないと無理だった環境が、スイッチひとつで手に入るのです。作業中なのに周囲の会話に聞き耳を立ててしまい、無駄な時間を過ごす……なんてこともなくなりました」。
凄まじい量の音に溢れる社会だけに、隣の人の声が届かないほどのパーソナル空間は価値が高い。「いろいろと試した結果、行き着いたのが『QC35 II』。レベルの違う無音状態が得られます」。クルマでたとえるならメルセデス・ベンツ。「密閉性が高いのに、圧迫感は皆無。この感覚に近いと思います」。
もちろん、音のクオリティにも納得。ベーシストとしての感性を磨き、デザイナーとしては現地の音楽を聴きながらインスピレーションをもらうにも打ってつけなのだ。
「『QC35 Ⅱ』はレンジが広く、低音が良く響く。“聴く”という行為が多い僕の周波数にマッチしています。スピーカーでは聴き取れない音すら拾うので、新しい発見も多いですね」。
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