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経験者が語る不妊治療の苦労とは……

「不妊治療はつらい」とはよく聞くが、そのつらさや苦しさは、たとえ夫婦間であってもお互いに伝わりにくい。不妊治療の経験が「ある」と答えた男女は、具体的にどんな点に苦労し、悩んだのだろうか。それぞれから寄せられた体験談を紹介しよう。
【先の見えない不安】
経験者が語る不妊治療の苦労とは……
「なかなかゴールが見えないので、大変でした」(46歳、男性)
「先が見えない」(47歳、男性)
「一生子供が出来ないのではないかという不安感。治療に理解を示さない夫に対し離婚を考えたこと」(40歳、女性)
「先の見えない治療に対する不安とストレス、それに伴う夫婦関係のゆがみ」(40歳、女性)
不妊治療をしたからといって、必ず妊娠できるという確証がない……。そんな不確定な状況が、大きなストレスとなるという声は男女ともに非常に多かった。また、関係がギクシャクしてしまうという夫婦も少なくないようだ。
【金銭面での不安】
経験者が語る不妊治療の苦労とは……【金銭面の不安】
「資金面」(41歳、男性)
「妊娠できるかどうかわからないのに大金がかかる」(45歳、女性)
「病院に通う頻度が多かったり、金銭的にも大変」(48歳、女性)
不妊治療の内容によっては1回の治療で数十万円を要することもあるという。先が見えない治療は、精神的な不安だけではなく、夫婦の家計にも重くのしかかっていく。
【痛みを伴う治療】
経験者が語る不妊治療の苦労とは……【痛みを伴う治療】
「卵管を綺麗にする検査が非常に痛かったし、治療中はほかの妊婦さんと病院で一緒になるのがきつかった」(46歳、女性)
「子宮卵管造影検査が痛かった」(48歳、女性)
「痛みを伴う注射をして、その日に性交渉をやらなければならなかったことです。基本お金はかかり、不機嫌なことが多かったように思います。また私も精子の検査を行ったことも気分が良くなかったです」(43歳、男性)
「採精(精子を採取すること)」(43歳、男性)
時に痛みを伴うこともある不妊治療。男女ともに、肉体的な痛みはもちろん、デリケートな部分を扱う治療に対して、精神的な苦痛を味わったという意見も多く寄せられた。
【仕事と並行しての治療】
経験者が語る不妊治療の苦労とは……【仕事と変更しての治療】
「採卵日が近日にならないと分からないので、職場の理解がないとできない」(44歳、女性)
「排卵障害を改善する手術をしたり、体外受精の自己注射も大変でしたが、体外受精のときの診察が頻繁でかつ待ち時間も長いため仕事の調整が難しかった」(40歳、女性)
「働いていると時間が大変」(40歳、女性)
受診日や治療のタイミングがあらかじめ決められないというのも不妊治療の大きな特徴。特に排卵日に合わせて治療を行わなければならない場合が多い女性は、仕事の調整に苦労したというコメントも。
私生活だけでなく、仕事にも大きな影響を与える不妊治療。非常にデリケートな内容で、夫婦同士であってもなかなか打ち明けにくい話もあるだろう。そんなときこそ、経験者の意見を参考にしつつ、相手の見えない苦労を思いやり、互いに手を取り合って、支え合いたいものだ。
フジアマネ=文



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