──本の角を折ってあるページがたくさんありますね。平山「そうですね。本を読みながら引っかかるところがあると、ページの角を折るんです。あとから読み返すために。『どこに引っかかったんだっけ?』って、さっぱりわからないこともありますけど(笑)。気になる部分って、読んでいたときの精神状態がすごく影響するんだと思います。だから本は面白いし捨てられない」。
──ペンでマーキングしたりしないんですか?平山「線は引きませんね。ペンを持ち歩いてるわけじゃないし。なんだったら、何年後かに本を読み返したとき、どこが気になったのかを自分に見つけさせようとしてるのかもしれない。トイレでボーッと座っているときに、パッと棚から本を引っ張り出す。折り目がついたページを見てると、当時引っかかった場所を思い出してくる。それが面白いんですよ。今の家に引っ越してからトイレに本棚を置いてますけど、案外悪くないですね(笑)」。
──なんと! トイレ図書館(笑)平山「みなさんもぜひ(笑)」。
トイレに本棚は意表を突かれたが、確かにそんな環境があったらいいかも、と思えるお話。『日記「ヘブン・アンド・アース」中国滞在録』で、トイレ図書館デビューをしてみてもいいかも!?
清水健吾=写真 TAKAI=ヘアメイク ぎぎまき=取材・文