──読書が役に立った瞬間ってありますか?
平山「活きているかはわからないけど、何か役をいただいたら、『あの本のあの登場人物みたいな空気感が出せるといいな』とか意識することもありますね。例えば『ワイルド・ソウル』っていう僕が影響を受けた小説に南米の殺し屋が出てくるんだけど、よく映画で見るような陰のあるシリアスな人物じゃなく、すごく陽気なんですよ」。
──陽気な殺し屋、ですか?
平山「陽気で面白いやつが仕事のときにだけ冷酷になって人を殺す。本当にそういう殺し屋がいたら怖いし、どっかで演じる機会があったらいいなと思う。ほかにもこの人物の“色っぽさ”を出してみたいな、とかね。読書は、自分が演じるうえで参考にする要素にはなっています」。
──読書から受けた影響は大きい?
平山「それはそうだと思います。小説じゃないけど、小林よしのりさんの『ゴーマニズム宣言』も好きで読みました。そこから政治的なことへの興味もすごく湧いたし、ある意味自分が持っているそういうことへの意見は、彼の影響もあると思います」。
次回はユースケさんが人生でもっとも影響を受けた小説『ワイルドソウル』(幻冬舎)の魅力を本人が語る。お楽しみに。