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「暮らし」:鮮やかな四季に囲まれ、趣味を存分に楽しむ生活を。

ヒトとカネ、シビアなことばかり触れてきたが、実際の軽井沢での暮らしはどんなものだろう? その楽しみ方を教えてもらった。
「東京での趣味をそのまま軽井沢に持ち込む人は多いですね。澄んだ風を浴びながら、読書やスポーツに没頭する。その楽しさはひと味もふた味も違います。ジョギングやトレッキングはもちろん、軽井沢にはゴルフ場からスキー場、大型のスポーツジム、プール、ボルダリングジムまで揃っています」。
自然豊かな土地だけあって、季節ごとの景観も魅力だ。
「春は桜やコブシの芽吹き、夏は生命力のある力強い緑。秋には紅葉にはじまり、徐々にカラマツなどの黄色い葉も色づいていく。空気の澄み渡る冬には、満開の星空も広がります。季節の表情を楽しむのは、軽井沢ライフの醍醐味ですね」。

さらに、観光地や地方にありがちな生活全般の利便性にはこう言及する。
「軽井沢って、いわゆる地方の不便さが少ないんです。大型スーパーやアウトレット、家電量販店もある。飲食店にしても、お馴染みのチェーン店から東京の名店まで軒を連ねている。地元民から別荘族までさまざまな人の住む地域なので、お店も自然と多様化しています」。
観光地ゆえに交通上の混雑はあるものの、駅周辺や旧軽井沢のメインストリートを外れれば、閑静な別荘地が広がる。その居心地の良さからか、地域に馴染めずに離れていく人は少ないという。ただ、実際にオールシーズンを通して通う場所という意味でいえば、注意点も存在する。
「クルマ移動中心の生活になるので、注意したいのは冬の雪。幹線道路は除雪を行われますが、交通量の少ない脇道は自分たちで除雪作業をしないといけません。一方で、かつての『軽井沢=避暑地』だった時代と異なり、通年楽しむ人が増えた影響もあり、別荘自体の暖房設備は強化されている。屋内では快適に過ごせると思います」。
軽井沢=セレブの別荘地。そんな旧来のイメージは保ちつつも、この土地は変わりつつある。夢の軽井沢ライフ、勇気とお金の余裕はもちろん必要不可欠だが、いまなら“自分ごと”として視野に入れることができそうだ。
澤田聖司=撮影 佐藤宇紘=取材・文


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