ケープハイツのアウターに袖を通すと、僕らの体温は当たり前のように高くなる。その理由は、卓越した技術力や上質な素材選びに裏打ちされた機能性によるものか。あるいは生粋のアウトドアブランドにして都会に映えるデザイン性によるものか。
その内にはらむ圧倒的な熱量。それは僕らに確かな高揚感を伝えてくれる。
削ぎ落とされた姿に滲む作り手の想い
仕事に励み、家族を大切にし、アクティブな休日を過ごす。
ケープハイツのデザイナー、サイモン・オーツは今年で43歳。2児の父としての顔も持つ彼は、僕らと等身大のライフスタイルを送る同世代である。だからこそ、そのクリエイションはいつも僕らの共感を呼ぶ。
軽量で強度の高いリップストップナイロンを纏った最新作の「ボレアリス」はその好例だ。徹底したシンプル&ベーシックにして機能的なデザイン。作り手の美学を象徴する存在である。
豊かな自然が育んだ機能性が頼もしい
冷たい海風が吹き荒れるケープコッドから、手つかずの原生林が残る広大なアパラチア山脈まで。
ケープハイツの服は生まれ故郷、マサチューセッツ州を含むニューイングランド地方の厳しい自然の中でさまざまなテストを繰り返し、デザインにフィードバックされる。
例えば、フライトジャケットのN-2Bを範に取りつつ、保温性のみならず遮風性にも優れる上の「ウッドサイド」。触り心地抜群の長い毛脚のフリースや、動きやすさを考慮したラグランスリーブを採用した下の「リバス」。表情豊かなデザインの裏側は、常にアウトドアブランドとして培ってきた頼もしい機能性に支えられているのだ。
洗練という名の心地良い緊張感を纏う
洗練、ミニマル、スタイリッシュ。そんな言葉が似合うデザイン性も、
ケープハイツのダウンアウターが僕らを惹きつける理由だ。高品質なダウンを贅沢に使うベストセラーモデル「ルタック」は、シャープなシルエットやブランドロゴにちなむ左胸の三角ポケットなど、その細部から作り手のセンスが伝わってくる。
主役のブルーを引き立てるようにモノトーンに徹したタートルネックニット、ワイドパンツ、スニーカーは、大人らしいダウンの着こなし方のお手本として。
確固たる個性を引き立てる存在として
最防寒着=ダウンアウターならば、当然優先されるべきは機能性。だが、
ケープハイツがもの作りの使命として掲げるのは機能性とファッション性の融合だ。最新作「ルタック ヘザー」ではシェルにポリコットン素材を採用、新色の杢グレーでこれまでにない柔らかな表情を演出した。
確かな保温性に加え、防水・遮風性を担保しながら、日進月歩する表現の幅を押し広げた。こうして、ときにアウトドアライフを快適に、ときにシティライフをクールに楽しむために、ケープハイツは僕らの個性を引き立てる最高の相棒となるのだ。
[問い合わせ]グリニッジ ショールーム03-5774-1662http://greenwich-showroom.com 川田有二=写真 石黒亮一=スタイリング yoboon(coccina)=ヘアメイク 實川 実=文