PREMIUM BRAND × DAILY STYLE
BERLUTI ベルルッティ
1885年、パリで創業したベルルッティ。卓越した技術のもとに作られるレザーアイテムを日常に迎える贅沢として味わいたい。
今秋冬デビューの最新アクセサリーライン「オフ ザ ロード」。クラシックなバイクスタイルがテーマのこちらからローンチされたペコスブーツは、ノルウェイジャン製法で作られたタフな顔つきがいい。そして、日本製のセルビッジデニムとコントラストを作るカーフレザーの光沢も素晴らしい。これを履いて駆るバイクは、いつも以上に楽しいに違いない。
「ヴィッテロフィオーレ」という極上レザーから、ハンドメイドで仕立てたショルダーバッグ。キルティングはバイカーが着用するプロテクターにインスパイアされたものだ。それを、ブランドアイコンである「スクリット」柄をプリントしたナイロンパーカの上に持つ。軽快なバイカーズスタイルの完成だ。
表はカーフヌバックで、インナーはラムのシアリング、襟裏にはリザードが貼られている。贅を尽くしたムートンジャケットは柔らかく、軽く、優しい暖かさで体を包んでくれる。肉厚ではあるが背面のアクションプリーツが動きをサポートし、窮屈さも皆無だ。ひとたび袖を通したときの高揚感は、日常を忘れて愛車を駆っているときを思い起こさせる。
クリエイティブディレクターのハイダー・アッカーマンは今季コレクションを、「純度の高いシンプルな服」と表現。こちらのスタイルにもそれを感じる。素肌に着たカシミヤニットにライトオンスの日本製デニム、ムートンジャケット。どれもシンプルだが、確かに極上。静かなるラグジュアリーである。
軽くて丈夫なカーボンファイバー製シェルに、ベルルッティならではのパティーヌ染めヴェネチアレザーをポイント使い。ビス一つひとつまでロゴ入りのオリジナルを採用する。もはやアートピースといえる逸品だが、同郷フランスのヘルメットブランド、ヴェルトとのコラボレーションで、ヨーロッパでは実用もできるという。才色兼備とはこのことである。
ライティングされたランウェイの上で挿し色として機能していたスカイブルーは、陽の光のもとでさらに美しく輝く。極薄に鞣したラムレザーのシングルライダーズは軽くしなやか。カットソーのライニングはすべりが良く、申し分ない着心地だ。それをニットのイージーパンツに合わせたら、そろそろ出発しようか。
清水健吾=写真 荒木大輔=スタイリング 松本和也(W)=ヘアメイク