“賢いバッグ”ってのは、ただ教科書どおりで無難なカバンのこと、ではない。ちょうどいい容量に使い勝手の良さなどの機能に加え、出かけること自体が待ち遠しくなるような存在感があるもの。それさえあれば、今週も我々の休日は必ず充実するのだ。
お出かけの“相棒”とも言うべきバッグ。洗練されたハイブランドのものなら足取りも誇らしくなるはず。ゲットする価値は大いにアリだ。
GUCCI グッチ
勢いあるグッチと英国のトラベルケースの代名詞によるコラボレーション。その響きだけでも魅力的だが、バッグに精通した両ブランドだけあり実力も申し分なし。グローブ・トロッター初となる4輪仕様など、一度使えば実感できる“納得”が随所に。
おなじみのヴァルカン・ファイバーに「GGパターン」をあしらい、レザーの補強を加えたそのルックスは、旅のワクワクを何倍にも増してくれること間違いなし。
LOUIS VUITTON ルイ・ヴィトン
ちょっとその辺まで……。そんなときにもハマるショッパー型トートバッグ。しかしながら、全体にエンボス加工を施した上質なカウハイド「モノグラム・シャドウ レザー」を使ったラグジュアリーな作り。
付属する同素材のファスナー付きポーチはフックで本体と着脱できて、実用面にもしっかりと配慮が行き届いている。とびきりの高級感をデイリーに嫌みなく取り入れるなら、こんなバッグが最適だ。
LOEWE ロエベ
アワードジャケットのようなワッペンであしらったアーチ型のブランドネームにサテンとスエードで切り替えたボディ、スニーカーみたいなレースアップのアクセント。コンサバになりがちなトートも、スポーティな要素がちりばめられると、とびきりのファッションピースになるから面白い。
シンプルな服装に持つだけで、センスのいいスタイルが完成する。週末のユニフォームとしては打ってつけなのだ。
EMPORIO ARMANI エンポリオ アルマーニ
大人の旅支度の必需品ながら、いつだって控えめな存在だったガーメントケース。そこに主役の存在感が備わった。極上のベルベット素材とカーフレザーのハンドルで仕立て、「EXCLUSIVE」のプレートで、とびきり華やかな見た目に。登板回数は多くないかもしれないが、ここぞというときや、出張族諸君にとって最高にイバれるグッドプロダクトといえるだろう。
BERLUTI ベルルッティ
お家芸の「ヴェネツィアレザー」とナイロンのコンビトート「デュオ」。象徴的グラフィックの「スクリット」をレザーではなく、ナイロンに配しているのが新鮮。主張のあるジッププルや止水ジップ使いがスポーティな印象を強める。付属のストラップを使ってショルダーバッグにもなる2-WAYモデルなのも特徴。歴史の重みとモダンデザインの軽やかさ、その絶妙なバランスが力の抜けた装いに品格を添える。
DUNHILL ダンヒル
クラシックなレーシングカーの内装から着想を得た、赤と青の印象的なテープ使いが施されたデザインのハンドルバッグ。軽量なナイロン素材の仕立てと小旅行にも活躍してくれそうな容量が、幅広いシーンでの活躍を約束してくれる。
「紳士のブランド」たる格式の高さがありながら、こんなにポップなデザインでファンクショナルなアイテムを作るあたりがエラい!
芹澤信次=写真(人物) 石黒亮一=スタイリング yoboon(coccina)=ヘアメイク