デニムは特別な存在だ。なぜなら、オシャレであろうがなかろうが、いつも男のそばにある相棒だから。まっさらな濃紺よりも褪せた薄青にこそ趣を感じてしまうのは、以前紹介した「
褪せた色」に近い理由がある。
しかもデニムには経年劣化に伴うダメージがあるけれど、それすら愛おしく感じる。やっぱり、酸いも甘いも嚙み分けた中年オヤジは、ダメージデニムに自らの姿を投影してしまうのか?
そんなシンパシーを感じる、とっておきを厳選。
「A丨X アルマーニ エクスチェンジ」のデニム
ストレッチデニムを使っているからスリムフィットでも締め付け感がなく快適なはき心地。膝下が真っすぐに見える美脚シルエット。
「パープル デニム」のデニム
NY発のデニムブランドから、ペンキを散らしたユーズド加工の1本を。ライトオンスのストレッチ仕様は、例えば自転車に乗っているときもノンストレス。
「アトリエ&リペアーズ」のデニム
501XXをベースに、刺繍と当て布で随所にリペア加工を施している。アイスウォッシュに近い色落ちと太めのテーパードは、まさに今の気分だ。
「レッドカード」のデニム
ブランドが誇るスキニーシルエット「ライダー」。ライトオンスのストレッチデニムを使っていて、太腿からほっそりしたスキニーでありながらオッサンにも優しいぞ。
「マイシンクス」のデニム
ヴィンテージにも精通したデザイナーによる大注目ブランドが生み出す、リアルなユーズド&ダメージ加工。あえて切りっ放しにした裾もこなれているぞ。
「ヤヌーク」のスウェットデニム
「ラウンジパンツ」の名のとおり、自宅でのリラックスタイムからワンマイル、アクティブな週末までを、この1本で。褪せたブルーに趣が。
「ディーゼル」と「カルバン・クライン ジーンズ」のデニム
左●太めのシルエットでありながら軽やかにはけるハードウォッシュタイプ。膝の穴空きがやんちゃな印象。
右●横糸を残したダメージ加工を随所に施したスキニーシルエット。
清水健吾、鈴木泰之、蜂谷哲実(hachiya studio)=写真 松田有記、星 光彦、伊藤良輔、稲田一生=スタイリング