OCEANS

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「一緒である」ことはさりげなく伝えていきましょう

要は、彼らは無意識的に我々オッサン世代を仮想敵にすることで、本当は結構価値観が違う若者たち同士が親密性をなんとか深めようとしているのです。彼らは我々の世代よりも考え方や趣味・志向はバラバラでしょうからこそ、このオッサンを仮想敵にして団結することの意味がより強くなります。それで若者は「私たちの感性は、あなたたちとは違う」と言いたいのです。
オッサン世代は、これを真に受けて「いや、一緒じゃん」とか「違うと言っているが、やっていることは同じ」とか、野暮なことを言わないようにしましょう。「違う」と思いたいのですから、別にそれでいいではありませんか。細かく見れば実際にいろいろ違うわけですし、「確かに、僕たちは君たちといろいろ違うね!」と言っておけば良い。
それができないオッサンは逆に20代〜30代の発達課題である「親密性」を引きずっているのです。それは早く卒業しましょう。「オッサンも若い世代も一緒だ」とか無理やり認めさせることをしないままで、若者とはさりげなくミスチル(長寿バンドはこういうときに便利ですね)とか『キングダム』とかの話に花を咲かせておけば良いのです。もちろん、いろいろ矛盾ですが、そうすることで、オッサン世代と若者世代が仲良く共存できるなら、それでいいのではないかと思います。
曽和利光=文
株式会社 人材研究所(Talented People Laboratory Inc.)代表取締役社長
1995年 京都大学教育学部心理学科卒業後、株式会社リクルートに入社し人事部に配属。以後人事コンサルタント、人事部採用グループゼネラルマネジャーなどを経験。その後ライフネット生命保険株式会社、株式会社オープンハウスの人事部門責任者を経て、2011年に同社を設立。組織人事コンサルティング、採用アウトソーシング、人材紹介・ヘッドハンティング、組織開発など、採用を中核に企業全体の組織運営におけるコンサルティング業務を行っている。


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