海の街<熱海編> Vol.14
豊かな自然や癒しの温泉、そして街の再生により生まれた活気あふれるカルチャーなど、さまざまな魅力を持つ熱海の街。そこには健康と真面目に向き合うべき年代にさしかかった男たちも訪れるべき理由がある。サーフィンなどのマリンスポーツもさることながら、トップアスリートたちが取り入れたことで話題の「フィジカルコンディショニング」だ。そのユニークな施術&指導内容を紹介しよう。
「海の街<熱海編>」をはじめから読む 整えるだけじゃない、筋トレの効率化にもつながる「フィジカルコンディショニング」
今回訪れたのは、熱海の中心街「熱海銀座」から数百mほど離れた昭和町にある、「SOLICコンディショニングセンター」。第71代横綱鶴竜(大相撲)や渡邉彩香(女子プロゴルフ)など、トップアスリートたちの体調管理やパフォーマンス向上をサポートする八代直也氏が運営する、フィジカルコンディショニングのための施設だ。
言葉通りにとらえれば、身体の調子を整えるという意味になる「フィジカルコンディショニング」。通常のマッサージ、ストレッチなどとは、何が違うのだろうか。
「私が考える“コンディショニング”とは、健康三大要素といわれる『栄養、運動、休養』を、より質の高いものにすることを目的としています。わかりやすく肩こりを例にすると、マッサージやストレッチといった施術を受ければ、その場で一時的な改善はされますが、それだけでは再発が避けられませんよね? 根本的な改善を目指すためには、施術に加え、肩こりの原因となる体の歪みや不調、さらにそうした不調と関係が深い生活習慣などを見直す必要があります。その手助けをするのが、“コンディショニング”というわけです」(八代氏、以下同)。
ここで重要なのは、八代氏のコンディショニングが、クライアントの目的によって個別にカスタマイズされるという点。先ほど例にあがった肩こりや腰痛といった不調の改善から、種目ごとに異なるアスリートのパフォーマンス向上まで、多様なニーズに応じられる理由も、そこにある。
「最近は、筋トレの効果を高めたい、ボディラインをより美しく見せたいといった目的でいらっしゃる男性も増えていますね。筋トレやシェイプアップの方法に関する情報は山ほどありますが、その中から自分に合ったものを選ぶのは至難の業。コンディショニングを受ければ、自分でも気が付かなかった体のクセや、筋トレの先にある目的などが明確になるので、トレーニングの効率アップとモチベーション維持に役立つんです」。
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