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2018.07.12

あそぶ

オーシャンスポーツの“革命”がマウイから始まる理由

マウイ島には世界中から海に魅せられた人たちがいつも集っている。新しい遊びへの開拓精神旺盛なマウイの人々、その中核となるアスリート、インダストリーを支える人々にマウイの魅力を聞いてみた。

レジェンドウォーターマン
Dave Kalama(デイブ・カラマ)

サーフィン、ウインドサーフィン、ビッグウェーブサーフィン、SUPサーフなど、ありとあらゆるウォータースポーツに精通するマウイを代表するウォーターマン。

マウイはいつも謙虚な気持ちでいられる場所

レイアード・ハミルトンとともにマリンジェットの力でテイクオフし、巨大な波でのサーフィンを可能にするトウインサーフィンを開発しビッグウェーブサーフィンのリミットを押し上げてきたデイブ・カラマ。
ハワイで古くから伝わる波乗りのスタイルをSUPとしてリバイバルさせ、世に広めた立役者でもある。代々ハワイアンウォーターマンとしての血筋を持ち、父はサーフィンのUSチャンピオン、祖父はアメリカ本土にアウトリガーカヌーを持ち込んだ生粋のハワイアンだ。
フォイルをセッティングしながら見つめるその先は、数々のハードコアな伝説的セッションをメイクしてきた彼にとってはあまりにも不釣り合いなスモールウェーブ。
だが、その眼差しはどの海でも同じように敬意を払う彼らしい謙虚なもの。人格者、優れたアスリートである彼が思うマウイとは?

「マウイがマウイらしくあるのは、オアフほど波が良くないし風が強いハードなコンディションが多いこと。ここで楽しむためには遊び方を考えていかなくてはいけなかった。オアフの場合はほかのことを考える余裕がないくらい波がいつもいいからね」。
マウイのウインドサーフィンがさまざまなオーシャンスポーツへの扉を開いてくれたのは紛れもない事実。
サーフィン以外で波に乗る、というカルチャーが後々にビッグウェーブサーフィンに革命をもたらし、新たなオーシャンスポーツを生むきっかけとなった。
「すべては新しいことを始めるのに偏見がないオープンな空気がそれを可能にしているのだと思う。僕にとってはマウイは精神的にも肉体的にもすべてにおいてホームと感じる唯一の場所。ここにいるのがいちばん居心地がいい。海、山、すべてのものから得られるインスピレーションはとても大きい。今でも朝起きて頭の中に声が響くことがある。『ここが自分がいる場所だ』ってね」。
 
Thomas Servais=写真 岡崎友子=コーディネイト 阿出川 潤=編集・文


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