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2018.07.10

あそぶ

マウイ島は 「海に魅せられた人」の 壮大な実験場だ!

かつてのハワイ王国の首都だったラハイナに残る歴史ある街並み。手つかずの自然。世界的ゴルフコースや高級リゾート、ハワイ最大の水族館を擁するなど、多様な魅力で旅のデスティネーションにしたいマウイ島。
マウイ島には世界中から海に魅せられた人たちがいつも集っていて、何か新しい遊びを発見したい欲望と、新しい道具を作り出そうとする熱気が溢れている。
100%ハワイを遊びたいなら、この島のモノ・コト・ヒト、そのすべてを知っておかなければならない。
 

今、マウイのウォーターマンは
こぞって「フォイルサーフィン」に首ったけ

ハイドロフォイル(水中翼)を付けたサーフボードでおもむろにテイクオフし、水中翼から得た揚力で波の上を滑走していくカイ・レニーの動画が世界に衝撃を与えてから2年。
マウイでは、このニュースポーツを楽しむ人が急増しその勢いはさらに加速しているのだ。
フォイルサーフィンを激的に進化させたアレックス・アグエラ。
ハイドロフォイルはもともとレジェンドウォーターマン、レイアード・ハミルトンの遊びから生まれたもの。マリンジェットで引っ張られ、十分なスピードに乗ったらジェットから離れ、波動を受けながら海面を飛んで行く、というものだ。
自由な発想でオーシャンスポーツへのアプローチを続けてきたレジェンドウォーターマン、デイブ・カラマ。
当時のハイドロフォイルは足をボードに完全固定しなければバランスを取るのが極端に難しく、サーフボードにスノーボードのブーツを取り付けて海に入るという危険すぎる遊びで、マウイでもごく一部のエクストリームサーファーだけが楽しむ代物だった。
当時8歳だったカイ・レニーは既にフォイルサーフィンをマスターし、いつかこれを動力に頼らないで波に乗ることを夢見ていたのだった。
往年のサーファーも子供のように楽しむ姿がマウイでは見ることができる。写真はショーン・オルドネス。
その数年後、革新的なフォイルがマウイで開発される。
まずはSUPサーファーの間で楽しまれるようになり、SUPでできるならショートボードでもと、サーフボードに取り付け、通常のテイクオフからフォイリグできるようになると、その魅力溢れる写真や動画がマウイから配信され、瞬く間に全世界に広まっていった。
ビッグウェーブサーファーがこぞってフォイルサーフィンを楽しんでいる、そのひとりピーター・カブリナ。
このフォイルサーフィンは偶然の産物ではなく、背景には固定観念を持たずさまざまな遊びを創造し、そのためのギアを貪欲な探究心のもと開発していくマウイ特有の開拓精神カルチャーがあるのだ。
マウイでの素晴らしいセッションを体験する、本企画を取材した阿出川潤、本人。
キッズから往年のサーファーまで、フォイルサーフィンを笑顔で楽しんでいるのを見れば、どれだけ魅力あるものなのかがわかるだろう。
 

マウイ島在住の海遊びの達人、小笠原康人さんに聞いた。
マウイの魅力って何ですか?

「マウイのいいところは、遊びを知っている人だったら毎日遊びを変えて365日遊べちゃうことじゃないかな。風が吹いたらウインドやカイトサーフィン、風が弱く波があったらサーフィンやSUP、サーフィンで物足りない波になったらフォイルサーフィンという具合にね。
マウイで遊んでいたらもう時間が足らない。そして、マウイで遊ぶならとことんやる! 遊びに対して情熱を持っている人なら、島の人たちはすぐに受け入れてくれるよ」とマウイの空気と同じメローな口調で教えてくれた小笠原さん。
海遊びの達人である彼のもとには、世界中から“オーシャニスト”たちが集まるのだ。

ビーチへのアクセスも最高な小笠原さんが営むビーチハウスは、マウイの滞在にオススメのアコモデーションだ。
TRADEWINDS(トレードウインド)
住所:582 Stable Rd., Paia
808-282-2211
 
Thomas Servais=写真 岡崎友子=コーディネイト 阿出川 潤=編集・文


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