自分らしいメガネ、それはきっとパーソナルな部分にあると思う。仕事、趣味、ファッションの好み……。数あるメガネから自分らしい1本を選び、シーンや気分に合わせて楽しく“着替える”。
PRディレクターとして常に先々の動きに目を光らせている宮本哲明さん。新しいものへのアンテナを張る一方で、古いものも大好きだと語る宮本さんが、自由な意思と感覚で楽しみ尽くす。
宮本哲明さん Age 34職業: PRディレクター
趣味: 料理、野菜作り
好きな服: ミリタリー、ワーク
好きなインテリア: アンティーク
みやもと・てつあき●1983年生まれ。OC世代にも馴染み深いユナイテッドアローズにてメンズプレス業務を8年務め、昨年末に独立。現在はファッションや食といったさまざまな分野を取り扱う「ボールドマン」でPRディレクターとして活動。業務の傍ら、東銀座にある紹介制のレストラン「エピス ギンザ」で料理修業にも勤しむ毎日。古着からモードまで着こなす185㎝の長身で、最近はワーク古着に熱を上げている。
「PRという仕事柄、新しくて面白いものを常に探しているかも」
「PRという仕事の特性上、先々の動きには目を光らせておかないといけません。だから新しいものや面白いものには敏感に反応してしまいます。だからこそ、自分好みの、ちょっとだけ外側にあるデザインのものを見るとつい食指が動きます」。
そうして手に取ったメガネも、フロント上部の直線的なラインが特徴のクラウンパント型でグレーのクリアフレームという、ありそうでないデザインに惹かれたとか。
「素材の味を引き出す“スパイス”として」
「今修業しているレストランには多彩なスパイスが揃っています。スパイスって刺激物のイメージが強いんですが、実はとても健康的で。素材の味を最大限に引き出すものなんだと、日々発見の連続です」。
そう話す宮本さんが手に取ったのは本べっ甲のフレームだ。温かみがあり、独特な光沢と質感を備える希少なマテリアル。こんなメガネこそ、宮本さんという素材の味をセンス良く引き出す最高のスパイスなのである。
「変わらない、普遍的なものにも価値がある」
新しいものへのアンテナを張る一方で、古いものも大好きなのだとか。
「インテリアはアンティーク、クルマはレトロな雰囲気を持つ日本の旧車が好み。このサングラスも、クラシックな感じがいい」。
1950〜’70年代のNYの雰囲気を感じさせるフレームをもとに、現代の要素を加えたモデルを作るブランドの一本。宮本さんの私物のワークジャケットとの相性もピッタリだ。
「ミリタリー好きなので、レンズも……(笑)」
「僕が好きなミリタリー服の基本色は、セージやオリーブグリーン。だからなのか、サングラスのレンズも黒よりグリーンを選ぶことが多いような気がします(笑)」。
2010年にスタートし、メガネ好きの間ではお馴染みとなった日本ブランド、アヤメによるツーブリッジのサングラス。いい意味でクセの強いデザインは、気分転換に打ってつけの1本といえる。
清水将之(mili)=写真 菊池陽之介=スタイリング SHUTARO(vitamins)=ヘアメイク 加瀬友重=文 菊地 亮=編集