鮮やかな色、控えめな色、気持ちが昂る色、落ち着く色……世界は“色”で溢れている。それを馴染みがないからと“着ず嫌い”していてはもったいない。
さまざまな手法・技法で彩られたアイテムは、コーディネイトだけでなく、暮らしにも華やぎを与えるはず。そんな注目のカラーアイテムを5回にわけて紹介する。
「ハイテクヴィヴィッドとローテクフェイド、定番を新鮮にする2つの派手色」はこちら「簡単なのに“ひとクセ”あり! 夏のものぐさなオッサンにうれしいセットアップ」はこちら今回は、円熟味を増してきた我々にも、いや我々だからこそきっと似合う、昔から続く天然染め。手間はかかるが、微妙なニュアンスの色が出せ、環境にも優しい。安全性も高く、抗菌、虫除けなど薬効もあることから、今また見直されているのだ。
スタンスのソックス
スーピマコットンをコーヒーで染め上げ、自然な色合いを出したスタンスのソックス。シックな茶色はスエードのシューズに合わせたくなる。
ネサーンスのジャケット、シャツ、ショーツ
今季は「バティック グリーン」をテーマに掲げた、熊谷隆志氏率いるネサーンスから届いたのは、オーガニックダイのアイテム。ジャケットは茜染め、シャツはザクロ染め、ショーツはクチナシ染め。草木染料による淡い色合いが春の光とも好相性だ。
ウティのシャツ
フランスのワークウェアから着想を得るウティのシャツは備長炭染め。張りがあって軽いタイプライタークロスを染め、洗いをかけて色を落ち着かせる。アタリも出て、水墨画のような雰囲気に。
アイスブレーカーのカットソー、カーディガン
ニュージーランドで育まれたメリノウールを用いたアイスブレーカーのライフスタイルライン「ジャーニーズ」からは、オニオン(カーディガン)やサクラ(カットソー)、ほかにもバンブー、インディゴといった天然由来の成分で染色したネイチャーダイドシリーズが登場。自然素材を活かして人と自然界との共生を目指すブランドらしい取り組み。
スモーキーで味わい深いそのカラーリングは、シブさを携えたいい大人だからこそ、きっと似合うはず。地球にも配慮した背景にもグッとくるじゃないの!