ステッカーがいっぱい貼られたクルマや楽器、サーフボードって人となりが表れていてカッコいい。バッグに置き換えるならばそれはワッペンであろう。
折しもいま、モードブランドをはじめセンスのいいブランドから、バシバシ貼られたやつが続々登場している。ね! やっぱイイでしょ!!
SAINT LAURENT
サンローラン
洗い加工を施したコットンツイルのボディに、ワッペンを93個もあしらったスポーツバッグ「ノエ」。ワッペンはパリのスタジオのアドレスを示したものや、かつてムッシュ イヴ・サンローランが発表したコレクションから着想を得たもの、彼が常に掛けていたアイウェアをモチーフにしたものなど多種多彩。メゾンの歴史を遊び心とともにギュッ! と詰め込んだ、グッドプロダクトだ。
COACH
コーチ
この春、クリエイティブ・ディレクターのスチュアート・ヴィヴァースにより、お馴染みの「C」のモノグラムをモダンにアップデートしたコーチの最新作。そこには、ブランドのルーツであるNYとゆかりの深いキース・ヘリングのアートワークとのコラボレーションによるワッペン、ボトルキャップ、ピンズetc……。クラシカルなショルダーバッグがポップでハードな趣となった。
HUNTING WORLD
ハンティング・ワールド
昨シーズンの大きなヒットとなったワッペン使いが秀逸なシリーズが、新デザインで再登場。今季はアイボリーの米国産デニムを使ったトートバッグで、旅で訪れた土地のステッカーやワッペンをイメージしてデザイン。ルーツである“冒険”の楽しさを存分に表現した。
DEUS EX MACHINA
デウス エクス マキナ
ナイロンキャンバスとスエードで切り替えた王道バックパック。サビの色に由来する「ラスト」という色みがレトロさを引き立て、そこにオリジナルのロゴパッチの装飾が馴染む。さすがは“カスタム”に一家言あるブランド。別売りのワッペンも展開されるので、さらにカスタムしてみる?
JW ANDERSON
ジェイ ダブリュー アンダーソン
本体部分は肉厚なリネン、フラップとストラップはカーフレザー。そのすべてを「ストーム」というブルーグレーの色合いで統一したバックパックはどことなく上品な雰囲気だ。そしてフロントに配した企業広告をイメージした芸の細かいワッペンが主張する。ロエベで辣腕を振るうジョナサン・アンダーソンらしい、クリエイティビティに溢れるデザイン。
鈴木泰之=写真 石黒亮一=スタイリング