特集「男はどうして旅に出るのか?」
いよいよ春到来、ゴールデンウィーク(GW)に向けての行楽シーズンがやってくる。今年はどこへ出かけようか、だれと楽しもうか、思い立った瞬間から旅の始まり。たまにゃ男1匹、1人旅。そんな優雅な過ごし方をしてみたいが、実際にはどれほどの人がしているのだろう?
学生の頃はバックパックを背負い、いろんな場所に出かけたものだが、最近「1人旅」をしていない……。きっと心当たりのある人も多いだろう。家族ができれば、ワガママが通らないのは百も承知。でも、そんなひとときがあったなら……。世の中にはそんな羨ましい休日を過ごしている人はいるのだろうか? 35〜44歳の既婚男性206人に聞いてみた(協力:Fastask)。
1人旅をしている人は15%。「行きたいが、行けない」が大多数……
■1人旅に行く頻度は?・よく行く(年1回以上) 5.8%
・たまに行く(数年に1回程度) 10.7%
・行きたいが、行けない 57.3%
・行きたいとは思わない 26.2%
「よく行く」「たまに行く」と回答したのは6人に1人。妻や子供を置いて旅立つ情景を脳裏に浮かべると、世のオトーチャンズもなかなかやるものだと思えてくる。けれども、6割近くの男性が「行きたいが、行けない」と回答。やはり現実的には希望しつつも、夢は夢で終わることが多いようだ。
オッサンの1人旅、気になる旅行プランは……
では、そんな夢を実現している面々はどんな旅程を過ごしているのか? 年齢を重ねてたどり着いた、1人旅の楽しみ方とは? 実際に「1人旅に行く」と答えた34人の旅行プランを聞いた。
■これぞ1人旅の醍醐味!自由気ままなプラニング「無計画で行き当たりばったり」(42歳)
「自由に計画を立てて、あちこち好きな場所に行く」(41歳)
「現地のうまいものを食べて、まったり観光地を回る」(44歳)
「興味がある街に電車でとりあえず行ってみる」(43歳)
「ブラブラと観光地巡り」(39歳)
「のんびりと名所を車で回る」(37歳)
「史跡巡り」(42歳)
1人ならプラン通りにいかないからと焦ったり急いだりする必要はない。むしろ、大雑把なプランで行き当たりばったりな偶然性が魅力。ふだんは、家庭・仕事ともにプランニングをしてから動き出す、そんな用意周到さが求められる立場なだけに、自由気ままにフラリと立ち寄るような時間はこの上なく贅沢な時間だ。
■とにかくのんびり、ボーッとしたい!「ただぼーっとするだけ」(38歳)
「温泉でぼーっとする」(42歳)
「温泉でゆっくりしながら読書」(37歳)
1人のときくらいは何も考えたくない、ということか。温泉に浸かりながら静けさを満喫したり、家だとなかなか読めない本を読んだりするためだけに旅に出るというのも、なかなか贅沢な時間の過ごし方だ。
■年齢を重ねたからこそ。自分と向き合う、アクティブな1人旅「ロードサイクリング」(36歳)
「ソロキャンプ」(37歳)
「自転車旅行、ひたすらドライブ、スキーなど」(39歳)
「トレッキング」(41歳)
「ソロツーリング・キャンプ」(44歳)
そして、多かったのが「キャンプ」などのアウトドアやスポーツを思う存分楽しむという声。黙々とただペダルを漕いだり、山歩きをしたり、自分と向き合う時間を過ごす。これぞ大人の男の休日の過ごし方である。
「行きたいけど、無理でしょ……」なんて恨み言が聞こえてきそうだが、たとえば日帰りでの1人旅なんて方法もある。たとえ数時間の旅行であっても、きっと自分をリセットできるはず。来たる大型連休、家族に頼み込んで1日だけでも自分のために使ってみては? 新しい発見があるはずだから。
文=フジアマネ