いよいよキャンプシーズンに突入。アウトドアラバーたちは、いそいそとギアの手入れや調達に動き出す。一つひとつキャンプ場での動きを確かめ、週末に向けクルマへ積み込んでいく。そんな時間がまた楽しいものだ。
そんな僕らがギアに求めるものといえば、使い勝手と持ち運びやすさ。これはある種の常識といえるだろう。ところが、そんな常識に逆行する新コンセプトのギアブランド「flames(フレイムス)」が、この4月に立ち上がる。
同ブランドが提案するのは、“一生モノになる、ロースタイルBBQ”。そして、そのアイテムは鉄製の19kgを誇る重量級のアイテムだ。これいかに? と訝りたくなるが、そこには老舗メーカーの職人の想いが込もっていた。
新ブランドを立ち上げるのは、名古屋にある1935年創業のナガサキ工業。高圧送電線を結ぶ連結金具やクレーン車などの部品をつくる、鉄加工のスペシャリストだ。そんな同社が新しいチャレンジとして、アウトドア用品を作ってみようと開発をはじめたとき、こんな声があったという。
「市販のBBQコンロは外壁の薄いものが多い。あれでは熱ですぐ歪んでくる。うちが作るなら……」。丈夫な工業製品を作っている工場として、すぐ歪むようなモノづくりはしたくない。そんな想いから試行錯誤を経て、作り上げられたのが本ブランドのメイン製品「flames low style BBQ grill」だ。
キューブ型のコンパクトなグリルを囲んでBBQを楽しめるように設計。炭を焚く内側は、ロケットストーブに似た内部構造で、素早く火を起こすことが可能。側面にある空気取り入れ口から酸素を取り込み、理想的な火力を維持してくれる。
焼き網ではなく9mm厚の鉄板を使う仕様もポイント。鉄は厚いほど保温力が高く、食材に均一に熱を与えながら、ゆっくり、じっくりと火が入る。食材を置いても温度が下がりにくく、食材のうま味を芯から引き出してムラなく均一に焼け上げるのだ。本体に使用する鉄材の厚みは2.3mm。度重なる使用でも変形しにくく、まさに一生モノとして長期にわたって使用できる。
「トレンドのロースタイルのゆったり感、日本人になじみのある囲炉裏や焼肉、鍋などの『囲む』かたちを取り入れて、『ロースタイルBBQ』を提案するに至りました。モノの耐久性だけでなく、気軽にBBQを楽しむというライフスタイルがユーザー様の“一生モノ”になれば幸いです」(ナガサキ工業・広報)。
グリルのほか、チェアサイドテーブル、カート付きシェルフなど全10商品がラインナップ。ロースタイルBBQを彩ってくれる。
これらのアイテム、実際の重量も込められた想いも決して軽くない。鉄製だけに、使えば使うほど味が出てくるのも魅力のひとつといえるだろう。一生愛せるBBQギアを手に入れたい、そんな人はチェックして損はないブランドになりそうだ。
【問い合わせ先】 ナガサキ工業株式会社 TEL:052-680-8555www.nagasaki-i.co.jp/フレイムス ブランドサイト https://flames-jp.com/(2018年4月2日発売開始)