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2018.03.24

ファッション

理想を求めて行き着いた、デニムの自分らしさ2つの目線

「使える服」の代表・デニムのなかでも、どんなモデルがオッサンの理想となるのか。その答えを探すために前回はキング・オブ・デニムことリーバイスを題材に2人の意見を聞いた。
後編となる今回は、自分らしくデニムを楽しむ2人のデニム論。「快適目線で選ぶデニム」に「想い出もはくデニム」。どちらもとても、興味深い内容だ。
>前編、キング・オブ・デニムことリーバイスを偏愛する2人の意見はこちら

リラックス目線でデニムを選ぶようになりました
〜ピッグ&ルースター「ホロホロデニムパンツ」〜

高畑 誠さん(36歳)/アウンPR

「実は最近、デニムをはく頻度がかなり減ったんです。窮屈に感じてしまって。でも、唯一愛用しているのがベルトループのないイージーパンツ系でして……」。そんな高畑さんが自信を持って「マイ・スタンダード!」宣言するのは、ハワイと日本を拠点に活動を続けるピッグ&ルースターの定番「ホロホロデニムパンツ」だ。
「正統派のデニムをはくのは20代で終了(笑)。今デニムを選ぶ基準はリラックスできるか否か。ゆったりとしたイージー系デニムをいろいろと試していますが、これは抜群に快適ですね。一度はいたら完全にトリコになりました」。

裾にリブを設けた「ホロホロデニムパンツ」は、ストレッチ仕様でとにかくノンストレス。「レングスも少し短めでコーディネイトしやすく、濃色が子供っぽく見えなくて重宝しています」。
かつてはバリバリのリジッドデニムを育てたこともあったという高畑さんだが、「年齢とともにボタンフライは避けるとか、ストレッチが効いていないと嫌とか、どんどんリラックス志向になっていってココに辿り着きました。心地良くウォーキングできるくらい快適なデニムにハマったのは年齢のせいかもしれませんね(笑)」。
ちなみに、ホロホロとはハワイの言葉で“ぶらぶらする”という意味。ホロホロデニムパンツはまさに、ぶらぶらするのに丁度いい存在といえるのだ。
 
 

“味を着る”という、デニムならではの楽しみ
〜リカー,ウーマン アンド ティアーズの「スキニーデニム」〜

田中裕人さん(36歳)/ユナイテッドアローズ 六本木 メンズストア セールスパーソン

東京・南青山にあった実験的なセレクトショップ「リカー,ウーマン アンド ティアーズ」の立ち上げに参画していた田中さん。彼のスタンダード・デニムは、開店当初に岡山で作ったというブラックデニムである。「今もデニムはこれしか持っていないんです。理由は簡単で、これよりもいいと思える1本に出会っていないから。もともとモノを大事にする性格ではあるので、服もしっかりケアして長く付き合うのがマイ・ルールなのですが、まさか8年もはき続けるとは(笑)」。
当然擦れたり、ダメージも相当付いているがすべてリペア。ところどころにミシンで叩いたあとが残っている。すべてが想い出である。
「長年かけて色落ちしたグレーも気に入っていますよ。あとシルエットは、股上が浅くかなりタイトなスキニーモデル。でもシルエットがいいので体型が変わっても問題なくはけるんですよ。ショップもなくなってしまったので買い直すこともできないし、もう手放せないですね」。


「デニムのはき方は地元の先輩を見て学んだ」という田中さん。イギリスのスキンズカルチャーを切り取ったニック・ナイトの写真集も着こなしの参考になっているとか。「ときどきページを捲ると、やっぱり格好いいなって。ここにデニムスタイルの原点がある気がしますね」。


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