未知のコンビニ Vol.6
身近すぎる存在は、軽んじられる。コンビニなんて、その最たるモノ。「まさかこんなモノが潜んでいたなんて……」。いつもは見ない隣の棚を違う視点から眺めれば、そんな発見が数多ある。さて、知らないと損をする、コンビニの魅力を深掘りしていこう。
連載「未知のコンビニ」をはじめから読むいまやコンビニは、おにぎりや飲み物を買うだけの場所ではない。宅配便の受け取りや写真プリント、クリーニングといった日常サービスはもはや当たり前。友人とのアウトドアや家族旅行、ひとりで楽しみたい趣味の時間さえも充実させてくれる最新サービスが続々登場しているのだ。
コンビニ記者として活躍する吉岡秀子さんに教えてもらった、より快適なプライベートタイムを実現してくれるコンビニサービスを紹介しよう。
BBQ・キャンプの強い味方! 大量の食材をピックアップできる「セブンミール」
子供連れで友達家族と一緒にBBQ。休日の楽しみな過ごし方だが、自宅から食材や飲み物を持っていくのは結構大変。持ち寄りだとしても、複数の家族分となれば量も膨大でテンションが盛り下がりがちなもの……。そこで活用したいのが、セブン-イレブンのお届けサービス
「セブンミール」。
事前にネットで食材や飲み物を注文し、受け取り店舗としてBBQ場近くのセブン-イレブンを指定すれば、当日にその店舗で受け取れるのだ。わざわざ自宅から持っていく必要がなくなり、行きも帰りも手荷物は少なく、面倒事がなくなった妻もニンマリするだろう。
「『セブンミール』の特徴は、自宅だけでなくセブン-イレブン店舗でも受け取れること。店舗や日にちを指定すれば、そこに送ってくれるんです。ミールサービスというと、シニア向けの宅配サービスのイメージがあると思いますが、最近は事業所でお弁当を一気に注文する時などにも活用されているんですよ」(吉岡さん・以下同)。
帰省時に親戚に渡すお土産やギフトの受け取り店舗として、事前に実家近くのセブン-イレブンを指定しておき、実家に着く前にピックアップするという使い方も。ホームパーティーでジュースやお酒が必要な場合は、自宅に配達してもらうという使い方で活用すれば、買い出しの手間が省ける。
急な運転時に便利! 帰省時、実家の車を運転するときに安心な「1DAY保険」
のんびり過ごしたい実家への帰省。けれど、買い物や両親の送り迎えのためにと、なにかと実家の車の運転を頼まれることもある。息子として、夫として、父親として、家族の役に立てるチャンスだが、その自動車の被保険者を外れた状態で運転するのは少し不安。そんな場合には、セブン-イレブンの
「1DAY保険」が役立つ。
「契約した時間からの24時間、500円から加入できる自動車保険です。三井住友海上が提供している商品で、マルチコピー機で24時間365日申し込みできるので、急きょ運転することになってもすぐに加入できます」。
対人・対物賠償保険や搭乗者傷害特約、自損傷害保険など、基本補償だけであれば500円で加入でき、1500円、1800円の充実プランも用意されている。
友達の車で出かけて、複数人で運転を交代するときにも、「1DAY保険」に入っておけば安心。「2人目から割引」を活用すれば、さらに使いやすくなる。
フリマアプリで住所記載不要! 小さな荷物なら「はこBOON mini」が便利
ネットオークションやフリマアプリを使って、趣味のレアグッズを家族に内緒でこっそり買っている人もいるのでは? ただ、顔も見たことがない出品者に自分の住所を開示するのは、抵抗を感じる人もいるはず。そんなときは、ファミリーマートの
「はこBOON mini」がおすすめだ。
「ファミリーマートの店舗から店舗に送る配達サービスなので、面識のない人同士でのやり取りでも、住所を知らせなくてよくなります。もともとファミリーマートが持っている物流網を使って運ぶので、宅配便などと比べて安いところが特徴です」。
送る場合はファミリーマートで専用袋を受け取り、ネット上で申し込み。完了したら、荷物を店舗に持っていく。専用袋に入る荷物であればすぐに送れるため、わざわざサイズを計らなくていいところも魅力だろう。
受け取る側であれば、店舗に届いた荷物は営業時間中いつでも受け取れるので、宅配便のように家で待っていなくてもいい。
お気に入りのレア雑誌も買い逃さない!「雑誌お取置きサービス」
子供が寝た後は、趣味にまつわる雑誌を読みながら一杯。……なんて安らぎの時間を過ごしたいもの。けれどなかなか書店には行けず、すっかり忘れて買い逃し、売り切れてしまうことも。しかし、セブン-イレブンの
「雑誌お取置きサービス」なら、そんな理想のオフタイム実現の手助けをしてくれる。
「2017年末にスタートしたばかりのサービスで、国内の定期刊行物の多くが確実に手に入ります。毎週や毎月、発売日にセブン-イレブンの店舗に入荷されて、受け取るときに代金を支払う仕組みなので、一括で大きなお金を払う必要もありません。ちなみに、送料や手数料はかかりません」。
『週刊少年ジャンプ』や『ヤングマガジン』などの定番漫画雑誌から、『月刊近代盆栽』『ラジコン技術』『月刊むし』といったコアな定期雑誌まで、ラインナップは日本最大級。欲しい雑誌が見つかるだろう。
あらゆる土地に点在しているコンビニだからこそ、帰省時や旅行時にも、さまざまなサービスを活用できる。家族や友人、職場の同僚の前でさらっと使いこなせば、ワンランク上の大人の男と認められるかもしれない。
【取材協力】 吉岡秀子 コンビニ記者、フリーライター。関西大学社会学部卒業後、会社員生活を経て、フリーライターとして独立。2000年代前半からコンビニ業界に密着した取材を続け、ビジネスや暮らしに役立つコンビニ情報を、各メディアや講演を通じて発信。著書に『セブン-イレブン 金の法則』(朝日新書)など多数。取材・文=有竹 亮介(verb)